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「中村哲って誰? 」なだいなだ「人間、とりあえず主義」
先日、杉山龍丸という人物を案内しましたが、そこで中村哲という人物の名前が出てきました。 西日本新聞(2018/02/28)朝刊にこんな記事があります。 《アフガニスタンへの支援を行う福岡市の非政府組織「ペシャワール会」は27日、現地代表の中村哲医師(71)=福岡県出身=が同国のガニ大統領から国家勲章を受けたと発表した。長年にわたる現地での用水路建設や医療活動が高く評価された。(略) もうひとつ、これは筑摩書房の「ちくま」という冊子に、精神科医で作家だったなだいなだが「人間、とりあえず主義」という連載をしていたことがあります。今から10年ほど前のことです。2009年11月号に「中村哲にノーベル平和賞を」という文章を書いています。中村哲の紹介にちょうどいいと思います。続けて読んでみてください。 「憲法9条にノーベル賞を」という運動があるそうだ。突飛な発想で、面白いと思うが、ノーベル賞は人間化組織に与えることになっているので、まったく実現性がない。それよりも、かなり実現性のある、中村哲あるいはペシャワール会にノーベル平和賞を、という運動に切り替えたらどうだろう。残念なことに、中村氏と、まだ面識はないが、彼の著作を読み、彼の仕事ぶりを映したドキュメンタリーで見る限りの判断だが、これまでの受賞者にひけをとらない業績だと思う。 微妙に、10年前の時代の空気が流れているエッセイですが、中村哲の仕事が、漸く知られるようになった頃の文章です。新聞記事も、なだいなだも触れていませんが、記事にある1991年という年は旧ソ連によるアフガン侵攻作戦がようやく終わったころに当たります。戦争と干ばつで荒廃した大地に、風土病化し蔓延しているハンセン氏病治療のボランティアとしてアフガニスタンにやって来たのが中村哲の仕事の始まりでした。 ボタン押してね! ボタン押してね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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