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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.06.01
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​​​​​​​​​​​​​ヴィスワヴァ・シンボルスカヤ「終わりと始まり」(未知谷)​

 
 ​ 「眺めとの別れ」​

  またやって来たからといって
  春を恨んだりはしない
  例年のように自分の義務を
  果たしているからといって
  春をせめたりはしない

  わかっている わたしがいくら悲しくても
  そのせいで緑の萌えるのが止まったりしないと
  草の茎が揺れるとしても
  それは風に吹かれてのこと

  水辺のハンノキの木立に
  ざわめくものが戻ってきたからといって
  わたしは痛みを覚えたりはしない

  とある湖の岸辺が
  以前と変わらず―あなたがまだ
  生きているかのように―美しいと
  わたしは気づく

  目が眩むほどに太陽に照らされた
  入り江の見える眺めに
  腹を立てたりはしない

  いまこの瞬間にも
  わたしたちでない二人が
  倒れた白樺の株にすわっているのを
  想像することさえできる

  その二人がささやき、笑い
  幸せそうに黙っている権利を
  わたしは尊重する

  その二人は愛に結ばれていて
  彼が生きている腕で
  彼女を抱きしめると
  思い描くことさえできる

  葦の茂みのなかで何か新しいもの
  何か鳥のようなものがさらさらいう
  二人がその音を聞くことを
  わたしは心から願う

  森のほとりの
  あるときはエメラルド色の
  あるときはサファイア色の
  またあるときは黒い
  深い淵に何も要求しない

  ただ一つどうしても同意できないのは
  自分があそこに帰ること
  存在することの特権 ―
  それをわたしは放棄する

  わたしはあなたよりも充分長生きした
  こうして遠くから考えるために
​  ちょうど十分なだけ​

​​​​​ 1996年にノーベル文学賞を受けたヴィスワヴァ・シンボルスカヤというポーランドの詩人の「終わりと始まり」(未知谷)という詩集の中の詩です。訳者は沼野充義。2011年の春の、いつ頃だったか、東北で地震があった後、作家の池澤夏樹が、新聞紙上で、この詩の最初の二連か三連を紹介していたことがありました。​​​​​
 その時「わたしがいくら悲しくても」という一節が気になりました。もちろん、この詩も詩人を知っていたわけではないから、忘れていました。
 最近、ふと気づくと読まずに積み上げてある本の中にこの詩集を見つけました。同居人がどこからか手に入れてきたようです。全編読み直して、今度は、「こうして遠くから考えるため」にという言葉が心に残りました。
 生きていることの素晴らしさと、生きていることの哀しさの「記憶」は「わたし」をどこに連れて行くのだろう。

​ 最近観た映画「長いお別れ」の中で、山崎努が演じた認知症の老人の「この頃いろんなことが遠いんだ。」とつぶやいたセリフが浮かんできました。​
​ そういえば、中原中也は幼い息子を失った悲しみを「また来ん春」と歌っていましたね。  ​
ほんにおまへもあの時は
此の世の光のただ中に
​立つて眺めてゐたつけが……​
 この時中原は三十歳にもなっていない青年でした。もしも「こうして遠くから考える」ところまで中原が生きたとしたら、彼はどんなふうに歌ったのでしょう。そんな思いが浮かびました。
 ​「未知谷」というのは詩集専門(?)の出版社の名前です(S)​

​​​​​​​​​追記2020・06・12
​中野量太監督の映画とその中島京子の原作の小説「長いお別れ」の感想を書きました。題名をクリックしてみてください。​


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映画の原作です。

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最終更新日  2020.12.09 15:11:26
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