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カテゴリ:映画 アメリカの監督
ピーター・ヘッジズ Peter Hedges 「ベン・イズ・バック」三宮国際松竹
我が家の同居人チッチキ夫人はジュリア・ロバーツという女優さんが大好きだ。シマクマ君も嫌いではないが、どっちかというと好きな方くらいの感じだ。国際松竹の今週のライン・アップには彼女が主演の「ベン・イズ・バック」が並んでいる。 「ジュリア・ロバーツ、土曜日やけど、行く?」 「土曜日やったら行く。」 先週に引き続き、またしても、二人徘徊「ジュリア・ロバーツの巻」である。 二人で隣り合って座る。映画館がすいていることを確認して、あいだにを空席にして、荷物を置く。早速、おにぎりなんぞをかじりながら、お茶を飲んで、姿勢を崩していると映画が始まった。 教会でクリスマスの出し物を練習している子供たちがぐずっている。ホリー(ジュリア・ロバーツ)が慰める。母親にしては、子どもがチビだと思っていると、歌声が聞こえてくる。長女のアイヴィー (キャスリン・ニュートン)が聖歌を歌っている。二人のチビは、再婚した夫の子供だった。 まあ、アメリカとか、養子の場合もあるから、母親の年恰好から家族を予想するのはむずかしい。しかし、子どもたち三人とホリーは家族というわけだ。 その教会からの帰り道、何処からか現れた青年(ルーカス・ヘッジズ)と出くわし、不安そうに母を見る娘のアイヴィー。突然、全く好対照なホリーの笑顔が画面いっぱいに広がる。車を降りて青年を抱きしめるホリー。クリスマスイブの朝、薬物依存症の治療施設から息子ベンが帰ってきたのだ。不安な表情を隠せない妹、アイヴィー。 母が再婚した義父ニール(コートニー・B・バンス)。その無邪気な二人の妹と弟。実妹アイヴィ、母ホリー。平和な家族のクリスマスに、帰ってきた薬物依存症の青年ベン。「ベン・イズ・バック」というわけだ。 治療施設を抜け出してきた依存症の青年のありさまを、冷静に危惧する義父ニールに対して、「監視」することを主張し、息子を「我が家」にとどめる母ホリー。 ここから、イブの夜明けまでの一昼夜、映画はホリーの、いや、ジュリア。ロバーツの独り舞台のように展開する。 監視の目を抜け出したベンを追うホリー。ふたたび「「ベン・イズ・バック」を実現しようと、一人であがく母。彼女が知るのは息子が生きているの世界の遠さと失ったときの覚悟だった。 映画は母のそばで目覚めるベンと疲れ果てて眠り続けるホリーの姿で終る。多くの人がホッとするシーンかもしれない。母はよく頑張ったのだ。 映画館を出てチッチキ夫人がポツリ。 「あの子、どうするんやろ。」 「うん。そうやんな。帰るとこないなあ。」 「ジュリア・ロバーツ、最初に笑うやんか。あそこが一番よかってん。ずっと監視するって、どういうことなん。なんか引っかかってん。」 「医療ミスしたお医者さん。認知症でわからんようになってるじいさんな。あの人に向かって、すごい剣幕で、なんかボロクソ言うやろ。あん時、なんかちがうやろって。ぼくは。」 「なにがちがうの。」 「おこる相手。ホントは自分に罪があるって気付いてて、それ隠してるかんじ。」 「そうなんかな?」 「なんか、空振りやったな。なんか食べる?丸玉食堂行こか? 「うん、そうしょう。わたし、ローメンにしょう。」 監督 ピーター・ヘッジズ Peter Hedges 製作 ニーナ・ジェイコブソン ブラッド・シンプソン テディ・シュワルツマン ピーター・ヘッジズ 撮影 スチュアート・ドライバーグ 美術 フォード・ホイーラー 衣装 メリッサ・トス 編集 イアン・ブルーム 音楽 ディコン・ハインクリフェ 音楽監修 スーザン・ジェイコブス キャスト ジュリア・ロバーツ(母ホリー) ルーカス・ヘッジズ(ベン) キャスリン・ニュートン(妹アイヴィー) コートニー・B・バンス(義父ニール ) 原題「Ben Is Back」 2018年 アメリカ 103分 2019・05・25・国際松竹no3 ボタン押してネ! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.09 09:42:09
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