「 King Lear」デューク・オブ・ヨークス劇場
今回のナショナル・シアター・ライブはシェークスピアの「リア王」。四大悲劇の一つなんだそうですが、ぼくでもあらすじは知っていました。しかし、「そして誰もいなくなってしまう」終幕へ向けて、延々4時間の舞台だということは知りませんでした。その舞台で、ほとんど、出ずっぱりの「リア」を演じる俳優は、イアン・マッケランという名優なんですが、なんと80歳を越えている人なんですね。
2018年秋、ナショナルシアターライブで見た『誰もいない国』でパトリック・スチュアートという、これまたジーさんと、なんというか「ふしぎな狂気」に満ちた舞台で共演している姿を初めて見て印象深かったのですが、今回、二度目の出会いで圧倒されました。
「すごい!マッケランって、すごい!」
またまた、おバカな感想を書いていますが、延々と、わかりもしない英語のセリフを追いかけてきて、ほとんど最後のシーン。「リア」が、死んだ「コーデリア」のからだを抱えて泣き叫ぶのですが、一緒になって泣いているぼくは、いったい何者だったのでしょうね。
千両役者なんていう言葉がありましたね、イギリスではこういう役者のことをなんていうのでしょう。
まだ、十代の頃、大好きだった「ピンク・フロイド」というロック・バンドがありました。彼らに「One Of These Days」という原題なのですが、「おせっかい」というアルバムに「吹けよ風、呼べよ嵐」をいう曲名で収録されている名曲があります。悪役プロレスラー、アブドーラ・ザ・ブッチャーのテーマで有名になった曲ですが、ぼくはこの曲が「リア王」の嵐の場面から作られたと信じていました。
「One of these days, I'm going to cut you into little pieces(いつの日か、お前を細切れにしてやる)」
これが、曲の中の唯一のセリフ、歌詞とは言えません、なのですが、こんなセリフは「リア王」にはなかったようでした。どうも、ぼくの思い込みだったようですね。
はははは。
それにしても、イギリスの人たちは、今でも「リア王」とか大好きなんですよね。俳優も観客もいい雰囲気作ってますね。うらやましい限りです。
演出 ジョナサン・マンビィ
作 ウィリアム・シェイクスピア
キャスト
イアン・マッケラン
原題「 King Lear」 映画製作年 2018年 イギリス 229分
上演 デューク・オブ・ヨークス劇場 2018/9/27
2019・06・27
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