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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.08.24
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 マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」パルシネマしんこうえん

​​​ 学生時代の神戸には、いわゆる名画座と呼ばれる映画館がたくさんありました。この春から映画を観るようになって、神戸の街をうろうろすることが多くなりました。昔、あったはずの映画館がありません。本当は、無くなったことは知っていましたが、確かめてみているようなところがあって、そのたびに空を仰ぎます。​パルシネマしんこうえん」は生き残っている数少ない名画座、千円で2本だてです。
 
​​「スリービルボード」と、もう一つ、2本立てに入りましたが、あまりの涼しさに負けて、一本で出てきました。​昔のことを思うとなさけないかぎりです。トホホ。
 観た映画には堪能しました。主役の女性、​フランシス・マクドーマント​という人を観ていて、映画俳優にも演技ということがあるのだと、納得したような次第です。ぼくは、カメラマンがいいように撮って、組み合わせると演技になるじゃないか、なんて、いい加減な見方をする人なので、あまり、演技とか意識しないまま見ていることが多いのです。しかし、今日は、彼女に感心しました。​

​ とてもいい女、そんな感じがしましたね。おばはんなのに(いや、失礼!)。
 「おばはんやったら何が、どうやねん!」
 そういうツッコミは、とりあえずなしということでお願いします。​小さなしぐさや目つきに、哀しさとやさしさが漂うようなニュアンスがあって、にもかかわらず、実に闘争的なのです。

 ​「ヤレ!ヤレ!いてもたれ!」​
 そう掛け声をかけたら(かけてないけど)、実際、やってしまうところも、なかなかよかったですね。

 観終わって、つくづく「アメリカ映画やなあ」とため息をつきました。こういうふうな映画が、つまり、どう堂々たる論旨がって、やることはハッチャケている、そいう展開が、ぼくは好きやとつくづく思いました。
 まあ、実に、思い込みに満ちた評価ではあるのですが、アメリカ映画をいいなと思う場合、ミュージカルでも、青春物でも、今日のようなシリアス(?)ものでも、どこかに、おおらかな明るさあって、それがいいなと思うわけです。
 この映画もアメリカの南部のどこかが舞台なのですが、実にいい加減に、どこにもない街を作り上げていて、ありえないはずのヒロインとヒローが出てくるのです。暗く陰湿で暴力的に見えて、夢の場所が作り出されているという感じでした。

​ うん、やっぱりアメリカ映画やったというわけです。​

​​監督 マーティン・マクドナー Martin McDonagh
製作 グレアム・ブロードベント  ピーター・チャーニン  マーティン・マクドナー​
製作総指揮

   バーゲン・スワンソン  ダーモット・マキヨン  ローズ・ガーネット
   デビッド・コッシ   ダニエル・バトセック
脚本 マーティン・マクドナー
撮影 ベン・デイビス
美術 インバル・ワインバーグ
衣装 メリッサ・トス
編集 ジョン・グレゴリー
音楽 カーター・バーウェル

キャスト
  フランシス・マクドーマンド(ミルドレッド)
  ウッディ・ハレルソン(ウィロビー)
  サム・ロックウェル (ディクソン)

  アビー・コーニッシュ (アン)
  ジョン・ホークス(チャーリー)​​

​​2017年 116分 イギリス
原題「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」
配給:20世紀フォックス映画​ 2018/07/20・パルシネマno13

追記2019・08・20​

​ 一年前に見た映画で、とてもいい印象だった、それはのはいい。しかし、お気楽に「アメリカ映画」を連呼しているのはいかがなものか。配給こそ「二十世紀フォックス」だけれど、監督の​マーティン・マクドナー​はイギリスの監督だし、どっちかというとこれはイギリスの映画かもしれない。まあ、おいおい、そういう勉強もしながら…。​
​​​​​ ところで、一年たってみると、この映画でプッツンのおまわりさん役だった​サム・ロックウェル​、まあ、これが何とも言えず良かったんだけど、​​「バイス」では、アホ丸出しのブッシュ大統領をやっていたし、まじめな方の警官​ウッディ・ハレルソン​​「記者たち」​でやり手の新聞記者だったし、​「LBJ」​ではジョンソン大統領をやっていたらしい。​​​​​
 ジョンソン大統領の方は気づくのが遅くて見損ねたが、俳優の名前を覚えるとか、まあ、そういう楽しみも、ちょっとわかりかけてきた。
 きちんと数えてはいないが、ちょうど百本を越えたくらいだと思うが、弁慶が好きなぼくの目標はまずは1000本。なかなか、先は長い。

​​​
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最終更新日  2023.11.19 19:15:22
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