ゴジラ老人シマクマ君の日々
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シマクマ君
シマクマ君のゴジラブログへようこそ。今日は図書館、明日は映画館。あれこれ、踏み迷よった挙句、時々、女子大生と会ったりする。大した罪は犯さない、困った徘徊老人。「週刊読書案内」・「先生になりたい学生さんや若い先生にこんな本どう?」・「映画館でお昼寝」・「アッ、こんなところにこんな…わが街」とまあ、日々の暮らしのあれこれ、いたって平和に報告しています。
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フェイスブックというメディアで、お知り合いになった方の投稿に山川直人「澄江堂主人(上・中・下)」(エンターブレイン)という漫画(この作品の場合、お読みいただけばわかってもらえると思いますが、漢字で表記したくなる)についての話題がありました。気になったので、探して読みはじめました。 2010年の初版ですから、今さら「この漫画が」と騒ぐのもどうかとは思うのですが、ぼくにとっては初対面で、その上、なかなか面白いのです。というわけで、やっぱり「案内」ということになりました。 絵はこんな感じです。よく言えば版画風、若い人なら「コロコロ・コミック」風とおっしゃるかもしれません。最初、手に取ったときには、なんとなく幼い感じのニュアンスを感じました。ところがどっこい、大人の、それも、かなり渋めのマンガでした。 「澄江堂主人」というのは、たとえば、国語の教員とかしている人なら耳にしたことがあるはずで、芥川龍之介の雅号ですね。それがこの漫画の主人公でした。 作家として世に知られた芥川龍之介を、小説家としてではなく漫画家として描くというのが山川直人の工夫でした。 菊池寛とか堀辰雄とか、誰でも知っていそうな昭和初期の作家たちが、みんな漫画家で登場します。そうそう、芥川の「先生」だった夏目漱石も「マンガの大家」になっています。「改造」とか「文藝春秋」といった、当時の文芸誌も、みんな漫画雑誌として描かれています。 作品は芥川龍之介が世に出た時代から始まっていますが、かなり丁寧に調べられているようで、でたらめなギャグではありません。立派な伝記的事実といってかまわない出来ですね。 芥川の苦悩が、コミカルでいて、ジンワリと伝わってきます。 「羅生門」とか「杜子春」とか教科書とかで出会って、ちょっと好きかもと感じている若い人におすすめですが、すでに青春の思い出になっている人には、もっといいかもしれません。(S) 追記2019・09・30
写真屋カフカ【電子書籍】[ 山川直人 ] これは思い出を撮る写真屋の話
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