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カテゴリ:読書案内「日本語・教育」
爆笑問題「シリーズ・爆笑問題のニッポンの教養」(講談社)
「爆笑問題」という漫才のコンビは皆さんご存知でしょう。その二人がNHKテレビで「爆笑問題のニッポンの教養」という番組をつくっていました。見たことのある人もいるかもしれません。 現実の世界に生きている人間は、奇跡のようなことなど、そう起こるもんじゃないと思っている。しかし、縄文時代に生きていた人間の中で、誰がこの現代の人間の生活を想像しできただろうか。― 中略 ― われわれの住む世界は奇跡の世界だ。そしてこの奇跡を創ったのが、学問である。学問が奇跡を生む。では学問はいつから学問になったのか?それは、学問という言葉が生まれた時からではないか。学問とはもともと生きるための知恵のようなものだったはずである。古代では獲物の捕り方、コミュニケーションの仕方、雨風のよけ方、それらの知恵が学問であったはずだ。つまり生き方である。 この世界は奇跡の集合体だ。そしてその奇跡を創ったのが学問であり、だとすれば大学教授とは、奇跡を追及する人のはずだ。それらの人々が「学問」「教授」ということの限定を突破して、大衆の前に思考を晒した時、「学問」は「生き方」に戻るのではないだろうか。心は、本当に自由である。行こうと思えばどこへだって行ける。飛ぼうとする意志さえあれば、我々の思考に怖いものはない。 どうでしょう。新しく高校や、大学で学び始めた人たちにはうってつけのアジテーションではないでしょうか。 「語りえないことについては人は沈黙せねばならない」 という有名な言葉を残したヴィトゲンシュタインというスイスの論理哲学者研究の第一人者ですし、中沢新一さんは「チベット仏教」から出発し、ちょっとハッタリ臭いですが、「芸術人類学」という新しい考え方で人間や世界をとらえ直そうとしている宗教学者ですが、諸君が大好きな『すぐに役に立つこと』とは程遠い学問に取りつかれているといってもいい人です。 ボタン押してね! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.25 21:44:53
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