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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.12.05
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​マイケル・グレイシー「グレイテスト・ショーマン」パルシネマ新公園
 毎日通っていた仕事をやめて、映画館に通うようになって一年が過ぎようとしている。好みなのか、気が合うのか、だんだん通い慣れたところに繰り返し行くようになって、なんとなく気分がマンネリ化してしまいつつある。
 映画館に行くこと以上に外に出ることが目的だったりするわけだから、最寄り駅をかえたり、近所を徘徊したり、気分を変えようと思うのだけれど、なかなか難しい。
 ところが、座席に座って始まる映画は、今まで、あんまり見たことがなかったタイプのミュージカル仕立てだったりして、目を見はる。見たのはマイケル・グレイシー監督「グレイティスト・ショーマン」

​​​ なんか、舞台か、広場か、客席の後ろにシルクハットで、ど派手な燕尾服の男が、向こう向きに立ってて動き出す。​

​​ダン!ダダン!ダン!ダダン!​​

​ 客席が一斉に足踏みして重厚でリズミカルな響きが広がって、もうこっちの気分は鷲掴み。​

​​うまいなあ・・・・​​

​​ 映画が始まって、男の回想。仕立て屋の少年と少女との出会い。少女の父親が少年に容赦のない平手打ち。

「うちの娘に近づくな!」​

 ​​何だか怪しげな手口で金を手に入れながら生きのびてきた、かつての少年P・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、娘になった少女チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)を略奪、駆け落ち。​​
「あっ、この女の人知ってる。息子が誘拐されて頑張ったゲティ家の人や。男も、どっかで見たことあるかなあ?わからんなあ。」
 詐欺師で、ホラ吹きで、山師のバーナム。
​​​「ああ、こいつ、バーナム博物館のあいつや。なんでも見せもんにしよんねや。」​​​
​ サーカスと蔑称されながら見世物小屋の成功で成りあがっていくホラ吹き男。成りあがるために手段を択ばないアメリカンドリーム。親指トムやひげ女をビクトリア女王拝謁の道具にする山師。美しすぎるほどの美女、歌姫ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)に執着する色男。​
 黒人奴隷が見世物だった150年前のアメリカ、ニューヨーク。のっぽ、チビ、ひげ女、狼男、アフリカゾウ、ライオン、空中ブランコ、インチキ、デタラメ、すべてが見世物。歌姫リンドですら、見世物だった。成り上がりのために妻や子供さえかえりみる余裕はなかった。
 リンドに見透かされ、フリークスたちとの間には亀裂。興行は失敗。見世物小屋は放火され、妻や子供は去り、すべては灰燼に帰する。
 もちろん、映画はここでは終わらない。
 ラストのシーンのひげ女ルッツ(キアラ・セトル)の歌う「THIS IS ME」は圧巻だ。髭を生やした顔つきと目つきが素晴らしい。
 
サーカス小屋の大観衆とフリークスたちのレビューのクライマックスでため息。

​「うーん、やるなあ。」​

「こっちも、おそる、おそる見ていたフリークスやったけど、、まさに、これが私!やもんなあ。髭ヅラの大女が素晴らしいってなんやねん。これが、アメリカ流なんかなあ。すごいなあ。エエ声しとんなあ。あのひげ女。」
 映画館の出口で支配人のオニーさんに思わず声をかけてしまった。

「二本ともよかったで!」
「ありがとうございます、またお越しください。」​

​ 湊川公園の陸橋から煙草を喫いながら西を眺めると、夕日が沈みかけていて、大開通りの信号が、ずっと向うの高速長田の駅まで青やった。
​​

​​もうすぐ、春かなあ・・・​​

​​監督 マイケル・グレイシー
製作 ローレンス・マーク  ピーター・チャーニン  ジェンノ・トッピング
製作総指揮 ジェームズ・マンゴールド ドナルド・J・リー・Jr. 
      トニア・デイビス

脚本 ジェニー・ビックス  ビル・コンドン
撮影 シーマス・マッガーベイ
楽曲 ベンジ・パセック  ジャスティン・ポール
音楽 ジョン・デブニー  ジョセフ・トラパニーズ
キャスト
 ヒュー・ジャックマン(P・T・バーナム )
 ザック・エフロン(フィリップ・カーライル )
 ミシェル・ウィリアムズ(妻チャリティ・バーナム)
 レベッカ・ファーガソン(歌姫ジェニー・リンド)
 ゼンデイヤ(空中ロープ アン・ウィーラー )
 キアラ・セトル(ひげ女レティ・ルッツ)
 ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(W・D・ウィーラー)
 サム・ハンフリー(親指トム )
 エリック・アンダーソン
 ポール・スパークス
 バイロン・ジェニングス
 ベッツィ・アイデム
原題「The Greatest Showman」
2017年アメリカ
20世紀フォックス映画 105分​​​​​​

2019/02/13no17
​追記2019・12・05​
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最終更新日  2024.01.22 11:34:06
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