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カテゴリ:映画 韓国の監督
イ・ジェギュ「完璧な他人」神戸アート・ヴィレッジ・センター
今日は一月十七日です。神戸に30年以上お住まいの方にとって、特別の日です。あれから25年たちました。今朝も、あの日のように、少し曇ってはいますが、いい天気でした。 というわけで、我が家では震災記念二人連れ映画鑑賞会を挙行いたしました。 神戸アートヴィレッジセンター、午前10時45分、現地集合、作品は李 在奎「完璧な他人」でした。 凍った湖面に穴をあけるシーンを水中から映しているシーンから映画は始まりました。氷上では少年たちが魚釣りをしています。ここが海なのか湖なのか言い争いをしている二人がいて、それを止める二人がいます。 そこから三十年だかの時間がたったシーンに画面は変わります。あの日と同じ月蝕の夜のことです。「弁護士」、「豊胸手術の美容整形外科医」、「実業家」、「マッチョな体育教師」に姿を変えた「少年」達が外科医の家の食卓に顔を揃えています。今日は外科医夫婦の新築祝いに旧友を読んだという設定です。それぞれ美しい妻を同伴していますが、マッチョのヨンベ君だけは一人です。 まずは、食卓に繰り広げられる料理の数々がなかなか楽しい。ホント、韓国映画はよく食べ、よく飲みますね。韓国料理はよく知らないのですが、いろいろ美味しそうです。 やがて興が乗ってきた一同は、よせばいいのに、それぞれのスマホにどんな電話やメールが来るのか公開するという遊びを始めます。スマホにはスピーカーというシステムがあるようで着信や電話をその場に公開することができるというのが、この映画を成り立たせています。 ピュアな「友情」を信じていた「少年」達はもちろん、愛し合い、労わりあっていた「愛情」を信じていたその妻たちも、れっきとした「大人」であることが暴露されてゆきます。他人事ながら結構ドキドキします。モチロン、他人事ですから大いに笑えます。 結果的に、皆さん、一人の例外もなく、立派な「大人」だったことが判明して「月蝕」の夜の宴は終わります。 「震災記念映画鑑賞会」を終えたシマクマ君とチッチキ夫人の二人は、なかなかご機嫌でした。 映画の結論をなぞって考えれば、「公的な生活」、「私的な生活」、「秘密の生活」という三通りの生活を実践できて初めて「大人の生活」らしいのですが、なんといっても、この二人は「スマホ」に縁がありません。というわけで、「秘密の生活」が成立しません。ついでに言えば、まあ、年齢的な制約もあって「公的生活」も怪しい。となると「私的」などということも、ひょっとしたら、もはや成り立っていないかもしれない。 じゃあ「生活」そのものが・・・・。なんていう心配はご無用、兵庫駅の近所の「円満」なんていう、円満そのものの中華屋さんで、マーボー定食にタンタンメンなんて遅めの昼食でしたが、すっかり元気いっぱい、お腹一杯になって、ノンビリ御帰宅、炬燵でゴロゴロして円満な一日が暮れていきます。「無為徒食」な「生活」は確かにあるのです。 ところで、この映画ですが、スマホとかをチャキチャキ(どんな擬態語がいいのでしょう?)お使いになって、お仕事も交友関係もビシバシという感じの40代くらいの方ですね、そういう方が読者の中にいらっしゃるとしてですが、カップルあるいは御夫婦でご覧になることをお勧めします。きっと面白いことになるんじゃないかと思いますが。 監督 イ・ジェギュ 李 在奎 ボタン押してね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.06.24 10:02:40
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