この表題を読んで『寒い国から帰ってきたスパイ』(The Spy Who Came in from the Cold)という小説を思い出しました。イギリスの作家ジョン・ル・カレの傑作スパイ小説です。
たしか東ベルリンから壁を越えて脱出しようとするスパイのお話しだったと思いますが、映画にもなりました。「サウンド オブ ミュージック」がアカデミー賞をとった1966年の映画ですね。主演のリチャード・バートンがアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた映画ですが、見たと思いますが、原作の方が面白かったことだけ覚えています。原作は早川文庫に翻訳があります。ぼくは、その後、ジョン・ル・カレのスパイ小説の主人公、ジョージ・スマイリーとは30年に渡る長い付き合いになりましたが、最近はご無沙汰です。
さて、マンガですが、今はなくなった「ベルリンの壁」ならぬ、「東京の壁」をめぐるお話しです。向うに東京タワーが見えますが、壁のこちら側が東京のどのあたりなのか、ぼくにはわかりません。
アップの少女が「日本人民共和国」から「日本国」への脱出を手助けする「脱出請負人・杉浦エミーリャ」ちゃんで、マンガは彼女の活躍の物語ですね。まあ、お嬢ちゃんではなくて、おねーさんですが、とりあえず「ちゃん」で呼びますね。