岩井澤健治「音楽」元町映画館 「新コロちゃん騒ぎ」で元町映画館が臨時休館になる直前のプログラムにあった映画です。上映時間が、少々遅かったこともあって見損ねていました。
再開したプログラムに
「上映再開記念アンコール!」
と銘打って上映されていて、お昼の3時くらいということだったので見ました。
映画は岩井澤健治「音楽」でした。
中々
「原始的?」なアニメーション!
でした。
71分、40000枚の手書きの「セル画」が作り出す動きが、「紙芝居」のような「懐かしい時間」を感じさせてくれるのがこの「アニメ」の一番の発見でした。
考えてみれば
「古い!」
ともいえるわけです。
ジブリ風の、例えば「風」を画面に作り出すアニメ―ションが、何となく一般的ですが、この映画のような「動き」で喚起される
「リアル!」
にも大切なものがあるのではないでしょうか。
ジブリの「風」の「絵」をリアルだと感動した覚えがありますが、あれもまた、作られた映像だったのですよね。この映画のような動きが作り出す「間」を感じることを忘れて「動き」のリアルだけに浸るのは、何かを失っているように感じました。
さて、展開するお話しについてです。「学ラン」を着て、煙草をくわえつづけている「不良高校性」というのは、今でも存在するのでしょうか?まず、そこがノスタルジックでしたね。
その、「学ラン」くんたちが到達する「音楽」が、チョー原始的だったのが笑えました。ギターが弾ける長髪の男の子の歌う70年代フォークにものけぞってしまいましたが、何といっても「牛」や「飛行船」が配置された主人公達の「音楽」の感動場面には、思わず
「座布団3枚!」
と叫びそうでした(笑)。
家に帰って調べると、原作者が80年生まれということで、案外、若いことに驚きました。映画も若い人にウケているのでしょうか。それにしても、ピンク・フロイドやツェッペリンって今の二十代にピンとくるのでしょうか?
まさか、学ラン三人組が「原子心母 Atom Heart Mother」に到達するとは!まったく何が起こるかわかりませんね。
監督 岩井澤健治
原作 大橋裕之
脚本 岩井澤健治
プロデューサー 松江哲明
2019年・71分・日本・2020・06・08元町映画館no46
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