ゴジラ老人シマクマ君の日々
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シマクマ君
シマクマ君のゴジラブログへようこそ。今日は図書館、明日は映画館。あれこれ、踏み迷よった挙句、時々、女子大生と会ったりする。大した罪は犯さない、困った徘徊老人。「週刊読書案内」・「先生になりたい学生さんや若い先生にこんな本どう?」・「映画館でお昼寝」・「アッ、こんなところにこんな…わが街」とまあ、日々の暮らしのあれこれ、いたって平和に報告しています。
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ミッジ・コスティン「ようこそ映画音響の世界へ」元町映画館 今日は「映画学講義 音響編」ということで、さすがに泣くことはないだろうと思ってやって来ました。昨年「すばらしき映画音楽たち」を見て以来、「映画」にとって「音響」が、いかに大切かということに気付き始めてはいたのですが、納得しましたねえ。 「映画」という表現が、「映像」の詐術であることは何となく理解していますが、「効果音」や「映画音楽」が、そこでどんな働きをしているのか、実はよくわかっているわけではありませんでした。この映画も、せいぜい「映像」の印象をフォロー・アップする程度の働きについての話で終るのだろうとたかをくくってやって来ました。 で、びっくり仰天(まあ、ちょっと大げさですが)しました。「音」はもう一つの詐術そのものでした。 普段、劇場でぼくが耳にする「音」は、デジタルな作りものではなく、実際の演奏であったり、人間の本物の声であったり、風や波であったり、現実に耳している、本物の「音」から作りだされ、重ね合わされることで、映画の現実を「本物のように」ではなく、創造された、新しい「本物」としてつくられるということです。 たとえば、「スター・ウォーズ」という映画で、若き日のハリソン・フォードの相方だったチュー・バッカという愉快な宇宙人がいます。 都市伝説にもなったらしい彼の声の中には動物園にいるさまざな動物の声が重ね込まれていて、音を集める職人たちが、日がな一日、あるいは、来る日も来る日も、ライオンやシロクマの檻の前でマイクを構え、集めてきた現実の「音」によって作り出されていくプロセスを目の当たりにすると、「映画」という総合芸術の分厚さを実感するわけです。その上で、チュー・バッカの、あの懐かしい叫び声が響きわたったりすると、思わず涙ぐむ始末で、困ったものです。 映画という表現の「音」の作られ方が、きちんと振り返られていて、実に「ベンキョー」になったのですが、現場で工夫に工夫を凝らす職人たちが「映画」を作り、育ててきたことを、改めて感じさせてくれたことにこそ、拍手したいドキュメンタリーでした。 それにしても、「地獄の黙示録」の夢のシーンや、「スター・ウォーズ」の巨大な宇宙船が現れるシーンを見ながら、何だか涙が出てしまったぼくは、ヤッパリ、老人なのでしょうね。 トホホホ・・・・。 監督 ミッジ・コスティン 脚本 ボベット・バスター 撮影 サンドラ・チャンドラー 編集 デビッド・J・ターナー 音楽 アリソン・ニューマン キャスト ウォルター・マーチ ベン・バート ゲイリー・ライドストローム ジョージ・ルーカス スティーブン・スピルバーグ ロバート・レッドフォード バーブラ・ストライサンド ライアン・クーグラー デビッド・リンチ アン・リー ソフィア・コッポラ ピーター・ウィアー エリク・アーダール イオアン・アレン リチャード・アンダーソン カレン・ベイカー・ランダーズ ボビー・バンクス リチャード・ベッグス アンナ・ベルマー マーク・バーガー 2019年・94分・アメリカ 原題「Making Waves The Art of Cinematic Sound」 2020・11・17元町映画館no61 にほんブログ村 にほんブログ村
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