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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.03.13
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​​​​​​​​​​​P・B・シェムラン「博士と狂人」シネリーブ神戸​ ​​2020年の秋に見た映画です。英語を勉強したり、英訳を仕事にする人にとって必携の辞書に「OED」「The Oxford English Dictionary」という百科事典みたいな辞書がありますが、あの辞書の誕生秘話といった趣の映画でした。
​​
​​​ 話しの筋立てはメル・ギブソン演じる、実直な学者ジェームズ・マレーと、ショーン・ペンが扮したウィリアム・チェスター・マイナーという、記憶の天才のような、チラシによれば、まあ、狂気の人との出会いを柱にしたOED完成の「驚くべき真実」のドラマで、ぼくには、そこそこ面白かったのですが、映画の中でショーン・ペンが演じていた天才の役割が、例えば、「その言葉はミルトンの『失楽園』のどこそこにある」というような、出典探索係だったことが、何となく引っかかって感想がかけませんでした。​​​​ 辞書作りといえば、数年前に流行って、見ていませんが映画にもなった「舟を編む」にしろ、たしか、この映画の後に見た「マルモイ」という、日帝統治下の朝鮮語の辞書の話にしろ、「集める」ということと「整理する」ということの「膨大さ」が話題になるわけで、この映画も、ジェームス・マーレイという学者とその家族が、そのあたりの役割を担っていたのですが、ショーン・ペンという人の役割は「殺人犯」なのにというだけなのかなという引っ掛かりでした。​​​​
 で、「アッそうか」と機会に最近出会いました。
​​ 松岡正剛という博覧強記で、八面六臂の活躍をしている人がいますが、彼の「擬(もどき)」(春秋社)という本を読んでいて、こんな記述に出会ったのです。​​
 十一世紀以前のイギリスは多数の民俗の到来によって錯綜していた。ブリトン人、ゲルマン人、スカンディナヴィア人、イベリア人などがやって来て、最後にノルマン人が加わった。大陸の主要な民族や部族は、みんな、あのブリテンでアイルランドでウェールズな島々に来ていたのだ。全部で六〇〇〇もある島々だから、どこにだれが住み込んでも平気だった。
 この混交が進むにつれて、本来は区別されるべきだったはずの「ブリティッシュ」「イングリッシュ」との境目が曖昧になる。
 いまは我がもの顔で地球を席巻している「英語」とは、こうした混成交差する民族たちの曖昧な言語混合が生み出した人為言語だ。
 それゆえOED(オックスフォード英語辞典)後の英語は、これらの混合がめちゃくちゃにならないようにその用法と語彙を慎重に発達させて「公正(フェアネス)」「組織的な妥協力」「失敗しても逃げられるユーモア」を巧みにあらわす必要があった。​(「擬」第十綴アーリア主義)​
 ​​​​映画が描いている19世紀の終わりですら、「英語」には標準がなかったということに、ぼくは驚きました。
 だからこそ、ショーン・ペンが演じた人物のような「記憶の天才」が必要で、「聖書の英語」「失楽園の英語」という標準を基礎において、スタンダードな「英語」を残す必要があったというのが、メル・ギブソンジェームス博士の辞書作りのモチーフだったと納得したわけです。​​​​

​​​ 「マルモイ」のように抑圧され失われていく自国語に対するナショナル・アイデンティティこそがドラマの主眼となったり、「舟を編む」のような、辞書作りの「そうだったのか、ごくろうさん」的な物語以前に、「OED」という辞書こそが「イギリス」という「国家」「文化」を定義し、標準化するのだという「歴史」的な役割があって、その側面を二人の主役が演じていた、そう考えると、「なるほど」と納得でした。​​​
​​ ちょっと、胸がすきましたね。引用した松岡正剛「擬 もどき」(春秋社)についてはまたいづれということで。​​

監督 P・B・シェムラン
原作 サイモン・ウィンチェスター
脚本 トッド・コマーニキ   P・B・シェムラン
撮影 キャスパー・タクセン
美術 トム・コンロイ
音楽 ベアー・マクレアリー
キャスト
メル・ギブソン(ジェームズ・マレー)
ショーン・ペン(ウィリアム・チェスター・マイナー)
ナタリー・ドーマー(イライザ・メレット)
エディ・マーサン(マンシー)
ジェニファー・イーリー
ジェレミー・アーバイン
ヨアン・グリフィズ
スティーブン・ディレイン
スティーブ・クーガン(フレデリック・ジェームズ・ファーニヴァル)
2019年・124分・G・イギリス・アイルランド・フランス・アイスランド合作
原題「The Professor and the Madman」
2020・10・24・シネリーブルno85


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最終更新日  2024.05.09 22:59:23
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