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カテゴリ:徘徊日記「神戸・元町・三宮」あたり
徘徊日記 2021年6月9日 「ちょっとお散歩 布引の滝あたり その2」
雌滝(めんたき)から渓流沿いに上っていきます。こういう滝のような流れが続いて、歌碑もたくさんあります。 藤原良経という歌人です。平安末期、後鳥羽院歌壇の天才貴公子です。九条兼実の息子ですね。 山人の衣なるらし白妙の 月に晒せる布引のたき (藤原 良経)月の光に白く晒された滝水が、仙女の衣だというわけですね。石碑は武骨ですが、歌は繊細、鮮やかなものですね。 すぐ近くにあったのがっ藤原良清という方の歌碑です。「千載集」の歌人ですね。 なんだかよく見えませんね。 音にのみ聞きしはことの数ならて 名よりも高き布引の滝 藤原良清 名高き評判に聞く「布引の滝」だけれど、もっと高い所から水が落ちてくる名瀑であるというふうな意味でしょうかね。 こちらは寂蓮法師の歌碑です。三夕の歌の「真木立つ山の秋の夕暮れ」の人ですね。百人一首では「霧立ち上る秋の夕暮れ」でしたね。 解説碑の写真も貼ってみますね。真面目にお読みください(笑)。 ははは、あんまりよく見えませんね。 岩はしるおとは氷にとさされて 松風おつる布引のたき 寂蓮 法師 濁音が表記されていませんが、「岩ばしる」、「閉ざされて」でしょうかね。この歌は真冬の滝の風情ですね。滝が凍り付いているようです。 歩いている山道から谷川をのぞき込むとこんな様子です。さすがに水無月、水はたっぷり流れていて、岩ばしっている流れの音が聞こえてきそうですが、聞こえている音は鳥の声だけですね。 写真で見ると、なかなか、いい風情ですが、実際は、かなり急な谷底です。 高いところがあまりお好きでないチッチキ夫人はのぞき込もうとはしません。しばらく歩くとこんな石がありました。 どれが鼓滝なのかが、いまいちわからないまま写真を撮りましたが、あれでしょうかね。写真の右から流れ落ちている滝があるのですが、写っていませんね。 こちらは上から覗いた写真ですね。 この近所にあった歌碑です。これは紀貫之ですね。 松の音琴に調ふる山風は 滝の糸をやすけて弾くらむ 紀 貫之 「琴に調(ととの)ふる」と読むんでしょうね。「調べを合わせる」というような、意味でしょうか。「をや」というところの「や」は、詠嘆か疑問の係助詞、「弾いているようだなア」という感じですかね。 こちらは平安女流歌人、伊勢の歌碑ですね。お父さんが伊勢守の娘だから伊勢と呼ばれたようですが、布引36歌碑のなかでは数少ない女流歌人ですね。 たち縫はぬ衣着し人もなきものを なに山姫の衣晒すらむ 伊勢 「たちぬはぬ衣」というのは無縫の天衣ということですね。つまりは、天人 の衣で、 着ていた人は仙人でしょうが、それ迎えるのが「山姫」、山の女神というわけでしょう。 仙人さまも、もう、いらっしゃらないのに、山姫の衣の白布を「さらして」、お迎えの準備をしているのは・・・?という歌ですかね?なるほど、いかにも女流歌人ですね。 で、ようやく雄滝(おんたき)ですね。 この滝つぼから流れ出た水がすぐ下の夫婦滝になります。連瀑ですね。マア、そんな言い方があるとは思えませんが。 瀧を見る場所には、なぜか、お不動さんが祭られていました。 ここのお不動さんは、どなたも、ちょっと可愛らしい。はい、なぜか複数いらっしゃったんです。 マア、こういう、ちょっと種類が違う方も祭られていました。なかなか、謎のパワースポット風ですね。 さて、ここから堰堤までは、もう少しですが、あとは(その3)ということで、また覗いてくださいね。じゃあ、今日はこれで、バイバイ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.12.26 01:31:37
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