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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.09.06
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​​​​​山本おさむ「津軽 太宰治短編集」(小学館)

 太宰治の小説が漫画になっていました。単行本の表紙の「太宰治」はとても有名なポーズの写真の模写ですが、なんだか39歳で亡くなった人の顔には見えない老成ぶりで、ちょっと笑ってしまいました。
​ 描かれている作品は「カチカチ山」、「葉桜と魔笛」、「富岳百景」、「津軽」の四作ですが、どれもまじめ(?)に書かれていて、読みごたえがありました。​
 小説作品が映画化されることがありますが、原作とのつながりと隔たりが、特に傑作と言われたり、やたら流行った作品の場合気にかかってしまうことがあります。その結果でしょうか、映画を作っている人の原作に対する「解釈」を読み取りたい一心になってしまい共感や違和感にオタオタ振り回されて、落ちつかないまま見終えてしまったり、あほらしくなってしまうことだってありますね。
​ 漫画化の場合はどうかというわけですが、たとえば近藤ようこさんのような、マンガ家の独特のなタッチというか、描線がおのずとオリジナルな世界をつくりだしていて、坂口安吾夏目漱石の原作だということを、ことさら意識することなく読んでしまうものもありますし、最近面白くてはまっている勝田文さん「風太郎不戦日記」のように、まあ、日記だからそうなるのかもしれませんが、作家に対するドキュメンタリー風な関心を感じさせる描き方もあります。​
​​ 有名な古典作品は、子供向けの作品読み砕き的というか、まあ、解説のような作品もたくさんありますが、今回案内している山本おさむさん「太宰治」は、そのどれとも違うというか、構成はシンプルなのですが、マンガ家自身の「太宰治」に対する「読み」の素直な真摯さが、そのまま描かれている印象で好感を持ちました。​​
​​ ちょっと趣旨は違いますが、面白かったのは「富岳百景」でした。本書に所収されている四つの作品はどれも有名で、特に、この「富岳百景」に至っては高校生と一緒に何度も読んだ作品です。
 名作の誉れ高いのですが、授業とかで扱うと困ってしまう作品でしたが、どうも山本おさむさんも困ったようですね。​​

 ​この作品はストーリーらしいストーリーもなく、そしてかなり長いのに、なぜか最後まで読者を引っ張っていく力を持っている。
 今回、漫画にしながら確かめてみると、、太宰落語の「振り」と「落ち」の手法を使っているように思えた。
 大きなところでは「富士山」と振って「月見草」と落とす。「見合い話」には「あくびの花嫁」。小さなところでは、「娘さんが太宰と二人きりを怖がる」に対し、「娘さん一人のときの客には太宰が用心棒」。「聖のような僧」には「犬に吠えられて逃げる」等々、実に丹念に工夫している。​​


 ​​まあ、その通りなのですが、実はこの解釈は「飽きずに読める」理由の一つに過ぎないともいえるわけで、高校生はこういう手法に気づいたからと言って飽きないわけではありませんし、とどのつまりに「富士には月見草がよく似合う」とかいわれても、納得するわけではありません。そのあたりが高校教員の悩みなわけで、教室では「往生しまっせ」という記憶しかありません。​

​『「語る」とか「書く」とかいう行為の主体、まあ、「書き手」の「意識のうねり」のようなものが、文章化されていて、その大小の波に乗ってみることが「読む」ということかもしれないね。』​

​​​​ なんていうことを口走って、その場をしのごうとして、しのぎ切れなかったのですが、今思えば、太宰のこの作品は、小説そのものなのかもしれませんね。
 太宰治という作家には、ちょっと信じられないくらいのファンがいらっしゃって、斜陽館とかに、何度も行ったことがあるというような同僚もいましたが、そういう、熱のこもった話には、ちょっと引き気味だったぼくには、このマンガぐらいが、丁度、ぴったりという感じで、面白かったですよ。
 特に、若い方で、高校とかで教えようとかという人にはいいかもしれません。まあ、読んでみてください。
追記2022・01・30
 最近太宰のお孫さんが小説家としてデビューなさって書かれた作品を、ほとんど興味本位に読みました。お母さんと娘の葛藤というか、亡くなった母親とのつながりの再確認というか、そんな話でした。石原燃という方の「赤い砂を蹴る」という作品でしたが、太宰の孫で、津島佑子さんのお嬢さんなわけで、下世話な感想で申し訳ないのですが、なんだか大変ですね​。
 書かないではいられない「血」のようなものがあるのでしょうか?まあ、そんなものがあるわけはないのですが、太宰のファンには小説を書きたがる人​が、まあ、山本おさむさんの場合はマンガですが、多いような気はしますね。「才能があるというのは、その才能に向かって生きてしまうことだ」とか何とかいうような言葉を学生のころ聞いたことがあるような気がしますが、それなら、まあ、いろんなことがしようがないような気がしたのを一緒に覚えています。書かないではいられないというのは、まあ、才能の端緒のようなものなのでしょうね。
 投稿を修繕していて、何だかわけのわからないことを書いてしまいました(笑)。


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最終更新日  2022.01.31 00:33:51
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