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谷川俊太郎「夜のミッキー・マウス」(新潮文庫)
百三歳になったアトム 谷川俊太郎 友達との間で、矢作俊彦の「ららら科学の子」(文春文庫)の話が出て、丁度その頃、尾崎真理子が谷川俊太郎にインタビューした『詩人なんて呼ばれて』(新潮社)を読んでいたものだから、この詩集を引っ張り出してきました。 平成18年(2006年)の7月に発行されたと奥付にありますが、単行本の詩集は平成15年(2003年)、9月の発行です。 表題作は「夜のミッキー・マウス」ですが、今回は、まあ、話題に沿ってということで「百三歳になったアトム」を引用しました。 谷川俊太郎といえば「スヌーピー」の全訳の人なのですが、「アトム」は主題歌の作詞者ですね。 空を越えて ラララ 星のかなた 60代より御年の方は必ず歌える(?)歌じゃないでしょうか。 で、「百三歳になったアトム」のことなんですが、アトムの生まれたのは1951年「アトム大使」だとすると、103歳というのは2054年くらいですね。そのことが、今日一日、なんだか不思議でした。 この詩のなかの「アトム」は、ぼくなんかもいなくなった世界のアトムなんですね。多分、アトムに自分を重ねてこの詩を読むのは、やはり1960年代に小学生だった人じゃないかと思うのです。この詩はそういう詩だと思うのですが。うまくいえませんね。 まあ、今、もしも高校生と一緒にこの詩を読むとして、どういったらいいのかわからないなあという感じですね。 文庫本の解説のなかでしりあがり寿さんがこんなことをおっしゃっています 電車の中、ぼくの手の作品集にはしっこを折ったページが増えてゆく。 キリがないのでこれくらいでやめますが、「ああ」とかどんな詩なのか、きっと気になる方もいると思いますので、ちょっとここで引用して話を終えたいと思います。 ああ 谷川俊太郎 さすが、谷川俊太郎、やるもんですね。もちろんこの詩を「女性スタッフ」にすすめたり授業で取り上げる「勇気」はぼくにはありません。でも、悪くないと思うのですがいかがでしょう。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.09.27 16:20:52
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