週刊 マンガ便 魚豊「チ。 第1集」(スピリッツCOMICS)
2021年の9月の「マンガ便」に入っていた作品なのですが、なんだかちょっと違いました。マンガ便を毎月運んでくるヤサイクンが、妙に絶賛するのです。
「これ、おもろいで。」
で、ページをぱらっとするとこんなページです。
「あのな、ぼく、こういうの苦手やねんけど。」
「いや、そういわんと読んみって。」
「グロいんちゃうの?」
まあ、それだけ言うとヤサイクンは笑いながら帰ってゆきました。
置いていったマンガは魚豊「チ。第1集」と「チ。第2集」で、出版社は小学館です。
で、読み始めて、第1集の半分を過ぎたあたりではまってしまいました。
でも、まあ、話がよくわかったというわけではありません。だいたい、まず、この表紙の少年は宙に浮いているようなのですが少年の上から伸びているロープはどうなっているのでしょう。この少年がいじっている丸い円盤は何でしょう。
最初から疑問だらけですが、読み始めると、なんとなく「フーコーの振り子」のロープじゃないかとは考えたのですが、それにしても、少年が宙づりなのはなぜだろう。
うん?この世のすべてを知るための捧げものの暗喩かな?とか考え始めます。
わからないといえば、なんといっても、題名の「チ。」ってなんでしょう。「知」でしょうか、「地?」、「血?」、「千?」、「治?」それとも舌打ちの「チッ!」でしょうか。
副題に「地球の運動について」とついていて、まあ、それがヒントかもしれませんが、第1集を読み終えて、副題の意味は分かりましたが、「チ。」が意味するところがわかったわけではありません。
その上、この作者の名前の魚豊ってどう読むのでしょうと、いろいろチカチカ探してみると、これだけはわかりました。「うおと」と読むのだそうです。ウキペディアに載っていました。
そのついでに、このマンガが、今年2021年のマンガ大賞の第2位だということもわかりました。
で、マンガ大賞っていうのは、何かっていうと、単行本というか書籍のほうに「本屋大賞」というのがありますが、まあ、あんな感じらしいです。
2021年のベスト10には読んだことのあるマンガはほとんどなかったのですが、8位だかに鶴谷 香央理さんの「メタモルフォーゼの縁側」が入っていて、ちょっと嬉しい気分でした。まあ、そういう賞らしいです。
というわけで、内容には触れていませんが、なんだか「若々しいマンガだな。」という感想でした。一応「歴史マンガ」といっていいと思いますが、小学生には無理のようで、ゆかいな仲間のマンガ少女、コユキ姫は「ゴーモンシーンがダメ!」ということで投げ出したそうです。やっぱり、普通の目で見ればグロテスクなのですね。