週刊 マンガ便 羽海野チカ「3月のライオン(16)」(白泉社) 羽海野チカ「3月のライオン」(白泉社)の16巻が、食卓のテーブルに置いてありました。2021年10月5日発行の最新号です。これはヤサイクンのマンガ便ではなくて、チッチキ夫人の新刊購入便です。
さて16巻、168話から177話は何年のことだかはわかりませんが、12月、年の瀬からお正月にかけて、少年棋士の桐山零君と川本家の三姉妹、和菓子の三日月堂の年末年始の有様がメイン・ストーリーです。
なんというか、バリバリの少女マンガな巻でした。多分、次の展開に向けての「充電」の巻というか、段取り仕込み中という雰囲気です。
ちょっと、笑うというか、「あのねー!?」と思ったのは孤独な宗谷名人の私生活のシーンなのです。彼はもともと、祖父と祖母に引き取られて親元を離れた人で、今は祖母一人との暮らしだったのですが、そこにピアノを弾く女性が住みついてきたというのが今回の設定です。祖母はどうもピアノの個人レッスンの先生だったようなのですが、そのあたりの話は読んでいただくとして、次のような会話のシーンに引っ掛かりました。
その祖母と宗谷名人が朝の珈琲の呑んでいるシーンにピアノの音が聞こえて来るのですが、そのセリフだけ引用します。
「おはよう冷えんなぁ」
「はい おはよう きょうもさぶいなぁ」
「雨降りそやな」
「ああ ええ耳してはるはショパンや」
「何て曲?」
「雨だれ」
ね、ずっこけますよね。ショパンの「雨だれ」って、雨だれやということをは「耳」の良し悪し必要ないんとちゃいますやろか?ということにすぎなにのですが、まあ、ぼくが「少女マンガしてるなあ」というのそういうところですね。
さて、ここからマンガはどっちに行くのか、そういう興味で読み終えた16巻でした。