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カテゴリ:演劇「ナショナルシアターライブ」でお昼寝
ナショナルシアター・ライブ サイモン・ゴドウィン「十二夜」KAVC
最近、ドキュメンタリーの傑作を続けてみている気がしますが、今日は劇場中継です。2017年の上演作品で、その年のナショナルシアター・ライブにライン・アップされた「十二夜」、シェイクスピアのお芝居です。 好きがこうじて研究者になってしまったお友達とアベックで見ました。どこかの大学で、どんなふうにかは知りませんが「演劇」を教えている男で、40年前に彼が学生演劇で俳優だったころからの友達です。 芝居が始まりました。演目はシェイクスピアなのですが、現代劇の様相です。イギリスの芝居の面白いのは、いくら現代劇に仕立てても、台詞はシェイクスピア通りらしいところです。字幕には、昨日予習をして記憶にのこっているセリフが書きだされていきます。 隣の席で「フフ、フフ」と笑い声が聞えます。今のところ、何処が面白いのかぼくにはわかりません。ぼくはといえば、始まる直前に夕食を食べたことがたたってか、眠くて仕方がありません。 休憩まで、前半をうすボンヤリ見ていて、とりあえず一服と思って立ちあがると、隣の男はスケッチブックのようなものを取り出して舞台の様子をスケッチし始めました。もう、何十回と一緒に芝居を見てきて、いつもの事なのですが、妙に生真面目な顔なので笑ってしまいそうです。まあ、笑っても彼は気にしないでしょうがね。 後半が始まって、ようやく気付きました。このお芝居の見どころは、執事マルヴォーリオを演じているタムシン・グレイグという怪女優なのでした。もちろん、上の写真でもわかる通り彼女は美しい女優さんなのですが、今見ている劇中で、本来男性が演じる執事マルヴォーリオを演じているグレイグさんは「怪女優」というしかないセリフ回しと立ち回りで、このお芝居の本筋だと思って見ていた道化や主人公たちを圧倒していました。 男と女の双子を、それぞれ勘違いして恋するという、いってしまえばドタバタ喜劇なのですが、予習して原作を読んだ時には脇筋だと思っていた執事の怪演で「ああ、そういうことなのかな。そっちがメインでやっているのかな。」と、おっかなびっくりしながら見終えたのでした。 「マルヴォーリオやけど、ほんとは男がやるねんけどな。今日の女優さんよかったやろ。」 件の友人の別れ際の一言でしたが、「ハヨいえよ!」と心では思いながら、一安心というわけでした。予習は間違ってましたが、本番は何とかクリアという感じの観劇でした。 帰宅すると、そっち方面の好きなピーチ姫が帰っていたので、その話をすると「シェイクスピアって、まあ、そういうパターンやろ」と軽くいなされてしまいました。 チラシとかを見直すと、彼女、タムシン・グレイグが主役の位置づけでした。いやはや、そういうことだったんですね。 それにしてもタムシン・グレイグの怪演に拍手!でした。本場には、スゴイ俳優がいるものですね。 演出 サイモン・ゴドウィン ロビン・ラフ(共同監督) 原作 ウィリアム・シェイクスピア キャスト タムシン・グレイグ、 タマラ・ローレンス ダニエル・エズラ オリヴァー・クリス フィービー・フォックス 2017年・イギリス・197分・原題「Twelfth Night」 2021・12・15‐no132・KAVC お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.12.21 02:14:43
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