ルーベン・フライシャー「アンチャーテッド」109シネマズ・ハット
朝起きると、寒いのですが結構いいお天気なので出かけることにしました。109シネマズハットまで出かけて、そのあと、先日よりもう少し東に向かって歩こうと、気持ちはかなり積極的ですが、で、109でなにを見ようかと考えて思いついたのがこの映画です。
ネットのどこかで、スピルバーグの「ウエストサイドストーリー」に次ぐ人気だそうで、予告編で空を飛んでいたのが気になっていた作品です。まあ、監督も出演者も知りませんからいつものように当てずっぽうですが、次巻の都合もちょうどよかったので出かけました。
見たのはルーベン・フライシャー監督の「アンチャーテッド」です。いつもの映画よりはお客さんが入っていましたが、そこはそれ109シネマズハットですから、まあ、知れています。ジブリの空賊のようなイメージの空を飛ぶシーンから始まりました。
「なるほど、マンガやねんな。」
妙な納得が見始めるとすぐにやってきて、そこからノンビリ見終えました。マゼランの、そう、あの、初めて世界一周を成し遂げたといわれているマゼランが、じつは、財宝を隠していて、その金銀を探しだすという冒険活劇でした。
ほんとうは宝さがしじゃなくて、行方不明の兄の消息を知りたい純真(?)な青年ネイト(トム・ホランド)と、詐欺師のような冒険家、いや、ただの泥棒で詐欺師のサリー(マーク・ウォールバーグ)というおっさんが二人組で、そこに、クロエ(ソフィア・アリ)とジョー(タティ・ガブリエル)という、美女というべきなのかどうか、ぼくにはよくわからない女性が絡んで、競争相手はモンカーダ(アントニオ・バンデラス)というイタリアだかの大金持ちという設定でした。
もちろん、この俳優陣が豪華なのか、流行りなのか、なんにもわからないまま見たのですが、昔、ハリソン・フォードとかが頑張っていた冒険活劇を彷彿とさせるシーンの連続です。ドキドキをねらっているシーンなのですが、座っている椅子がゆれるわけでもありません。
「で、その鍵を回すとどうなるの?」
という感じで、やっぱり、妙に余裕で筋を追ってしまうシマクマ君でした。
あらゆる文化的な創造行為というのはミメーシスっていうんでしたっけ、模倣によってはじまるという説がありますが、この映画の監督が、実際にまねをしたかどうかはわかりませんが、まねられているように見えるスピルバーグやルーカスというのは凄かったんだと実感した映画でした。
主人公が空を飛んでいるシーンも、海賊船が空を飛ぶシーンも、それなりに面白いのですが、妙にマンガなのですね。
見終えて、そんなことを考えていて、ポスターをよく見ると、スマホだかコンピュータだかの
人気ゲームの映画化
だそうで、やっぱり、妙に納得してしまいました。
あらかじめ、まあ、スマホやパソコンで人気のあるゲームというのは心理学が何か知りませんが、想像された興奮を模倣をしながら、デフォルメして、その興奮で指が動く世界なんですから、
ミメーシスもへったくれもない!
わけですね。ゲームの映像と映画の映像とは、興奮の質が、どこか、少し違うのでしょうね。この映画の物足りなさの理由はそのあたりにあるのかもしれません。
それにしても、えらい時代が始まっているんですね。いや、はや、勉強になりました。
監督 ルーベン・フライシャー
原案 レイフ・ジャドキンス
脚本 レイフ・ジャドキンス アート・マーカム マット・ホロウェイ
撮影 チョン・ジョンフン
美術 シェパード・フランケル
編集 クリス・レベンゾン
音楽 ラミン・ジャワディ
音楽監修 ゲイブ・ヒルファー
キャスト
トム・ホランド(ネイサン・ドレイク通称ネイト)
マーク・ウォールバーグ(ビクター・サリバン通称サリー)
ソフィア・アリ(クロエ・フレイザー)
タティ・ガブリエル(ジョー・ブラドッグ)
アントニオ・バンデラス(サンティアゴ・モンカーダ)
2022年・116分・G・アメリカ
原題「Uncharted」
2022・02・24-no22・109シネマズ・ハットno9