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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2022.03.07
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​​スティーブン・スピルバーグ「ウエストサイドストーリー」109シネマズ・ハット​​ 見ちゃいましたよ。スピルバーグ「ウエストサイド・ストーリー」です。神戸でも封切されてひと月ほどたつような気がしますが、お客が多いんじゃないかと、実に消極的な理由ですが、敬遠していました。​​
 ネットの上映情報を覗きながら、いかなごのくぎ煮を炊いているチッチキ夫人に声をかけました。彼女は61年版サントラ・レコードを持っていて、歌えると自慢している人です。
「見たいっていうてたウエストサイドね、来週になると朝一番か夜の8時とかになるけど、そうなっても行く?」
「今日は何時なの?」
「えーっと、109ハットやと夕方6時から9時やね。あっ、ここやとお客さん、今のところおれへんで。土曜日で休日やのにガラガラやで。灘で9時やから最終バスには間に合うし。」
「そうかあ、そやね。ちょっとイカナゴもってコユちゃんのとこ寄ってから行こか?」
「ええけど、遠回りやで。」
コユちゃん、見たいいうたら連れてってあげたらいいやん。6年生なんやし、合唱とかもしてるし。」​​
​  というわけで、いつもマンガを届けてくれるヤサイクン家を経由して出かけることになりました。JR摩耶駅から歩いても、すぐそこです。玄関先で靴を洗っていたアーちゃんママが笑って迎えてくれました。
「えー、今から映画行くの?終わるン9時過ぎるんちゃうの?109?なに見るの?」
ウエスト・サイド・ストーリー。知らん?」
 ​おしゃべりしているとチビラ君たちも出てきました。
「映画、連れてったげようかと思って。でも、ドラえもんとはちやうのよ。」
コンフィデンスマンは?」
「ああ、長澤まさみのやつか。今日はその映画ちゃうなあ。ウエスト・サイド・ストーリーいうやつやねん。コユちゃんはなにしてるの?」
「合唱から帰ってきて、今、ともだちとゲームしと―。映画どころチャウでぇ。」
「そうか、しゃあないなあ。ほな、もう行くわね。」
イカナゴ、ありがとう。」
「うん、おいしいかどうかわかれへんよ。せっかく炊いたからね。おすそ分け、食べてみてね。」
 というわけで、結局、二人連れで109シネマズ・ハットにやってきました。
 映画は​スティーヴン・スピルバーグ監督​​「ウエスト・サイド・ストーリー」​でした。土曜の夕方の6時過ぎから9時くらいまでのプログラムでした。入り口ではこんなハガキが配られていました。 会場は空いていて、なかなか優雅なアベック映画鑑賞でした。
​​​​「なんか、あの酒場の女の人、元の映画でもおったん?覚えてる?」
「あの人、前の映画のアニータやんか。リタ・モレノいう女優さん。前は、あの酒場には男の人がおってん。で、今回は、もう、90歳くらいやった思うけど、まだ元気で生きてはった彼女をアノ役に替えたのが評判らしいよ。」
「ふーん、そうなんや。90歳には見えへんかったけどなあ。ぼくはあの人が一番よかった。」
「私はマリア役の子が、なんか気に入らへんかった。姿勢が悪いことなかった?」
「姿勢が悪いってどういうこと。見かけ?」
「うん、なんか背筋が伸びてない感じ。」
「うーん、ようわからんなあ。でも、このお話って、こんな暗い話やった?」
「そうよ。救いがないのは元と同じやけど、忘れたの?」
「うん、ジョージ・チャキリスが足まっすぐあげて踊るとこしか覚えてへんなあ。まあ、ポスターで刷り込まれてだけかもしれんけど。今日のはアニータが嘘つくとこと、リフいう子がトニーを撃つとこが、なんか、無理ある気がした。」
アニータが嘘つくのは、あそこで、あんなことされたからちゃうの。そこは引っかかれへんかったよ。でも、なんか違うなアいう気は、チョットしたけど。」
61年のときには不自然やなかったストーリーが、どっか不自然な感じがする理由が別にあるんかもしれんな。時代が変わるとかいうやん。スピルバーグでも越えられへんかったもんがあるんかもな。あんな、61年の監督ってサウンド・オブ・ミュージックの人やって知ってた?ロバート・ワイズいう人な。
「そうなん。まあ、私はマリアの姿勢が不満なだけやけどね。」​​​​
​ というわけで、ちょっと期待外れなところもあったのですが、集団のダンスや歌のスペクタクル感は圧巻でした。
 そのうえ、9時を過ぎた109映画館の入場口ではヤサイクン「送るから駐車券もらってきて。」という温かい一言が待っていて、実に幸せなアベック鑑賞の結末でした。イヤ、ホント、今日はヤサイクンに心から拍手!でした(笑)。
監督 スティーブン・スピルバーグ
原作 アーサー・ローレンツ
脚本 トニー・クシュナー
撮影 ヤヌス・カミンスキー
美術 アダム・ストックハウゼン
編集 マイケル・カーン  サラ・ブロシャー
オリジナル振付 ジェローム・ロビンス
振付 ジャスティン・ペック
指揮 グスターボ・ドゥダメル
作詞 スティーブン・ソンドハイム
音楽 レナード・バーンスタイン
音楽総指揮 マット・サリバン
キャスト
アンセル・エルゴート(トニー)
レイチェル・ゼグラー(マリア)
アリアナ・デボーズ(アニータ)
デビッド・アルバレス(ベルナルド)
ジョシュ・アンドレス(チノ)
コリー・ストール(シュランク警部補)
リタ・モレノ(バレンティーナ)
マイク・ファイスト(リフ)
2021年・157分・G・アメリカ
原題「West Side Story」
2022・03・05-no29・109シネマズ・ハットno10

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最終更新日  2023.12.14 23:27:48
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