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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2022.03.17
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 ​​吉野実「『廃炉』という幻想」」(光文社新書)
​​ ひさしぶりに「1F」東京電力福島第一原子力発電所の現状をルポしている新書を読みました。吉野実「『廃炉』という幻想」」(光文社新書)です。図書館の新刊の棚で見つけました。誤解を恐れずに言えば、ただただ、「うんざりする」気持ちをなだめるのが難しい読書でした。​​
​​ 著者の吉野実さんは、事故以来「F1」を密着取材してきたテレビ関係の取材記者のようです。自らの立場ついて「はじめに」でこんなふうに述べておられます。​​
 10年間、一貫して1F事故の終息を見て来た事実と同様に、強調しておきたいことがもう一つある。それは、筆者が原発の推進側にも、反対の立場の人びとにも、決して与しないということだ。
 たしかに地球温暖化は加速していて、2050年のカーボンニュートラル=温室効果ガス排出ゼロを実現するには、化石燃料から脱却しなければならない。しかし、今はまだ安定電源とは言い難い再生可能エネルギーだけでは我が国の電力は賄いきれず、よほどの革新的イノベーションでも起きない限り、一定数の原発は維持せざるを得ないと筆者は考えている。
 だが、一朝、苛酷事故=シビアアクシデントとなれば事態は深刻である。1F事故を見ても、地域が丸ごと住めなくなり、住民の避難は長期に及ぶ。この事故でも、多くの方が避難の途中、あるいは避難先で亡くなった。長期避難による身体的・精神的ストレスとの因果関係が指摘されている。収束のために使われる費用も巨額である。しかも万が一、1Fで次の事故が起きた場合、被害はさらに大きくならないとは誰にも保証できない。
 1F事故を教訓として作られた新規制基準は厳格だ。しかし、原子力規制委員会自身が認めているように「事故はいつも想定外」である。どんな対策をしたとしても、事故が起きるリスクは決して「ゼロ」にはならない。
 以上のことを踏まえると、十分な情報開示と、冷静な議論が必要なことは誰にでもわかる。しかし、筆者には、原発の「推進」派と「反対」派の双方が、冷静な議論を行っているようにはどうしても見えない。政治スローガン化され、お互いに批判を繰り返している例も少なくない。
筆者自身、原発の「推進」と「反対」を天秤にかけ、どちらが国民の利益、最大多数の最大幸福につながるか、確信は持てずにいる。10年取材しても結論は出ていない。(P6~P7)
 ​ここまで読んで、つづきを読むことにしました。ぼく自身は1Fの事故以前から原発には「反対」でしたし、今も、その考えは変わりません。思えば、1970年、高校1年生のときに、但馬の香住あたりに原発建設の話があって、文化祭のクラス展示の準備で地元の人の話を聞いて以来、なんとなく「原発はやばいな」と感じたのが始まりでした。
苛酷事故があったら?
地震や津波が来たら?
放射能が漏れたら?
​ 当時、香住の地元の人が口にしていた不安が、福島のF1ではすべて起こったわけです。事故発生当時、あれこれの報告レポートを読みましたが、「想定外」という決まり文句だけが記憶に残り、ぼくのような遠くの人間にはなにがないやらわからないまま10年以上たちました。
​​ 「はじめに」で自らの立ち位置を正直に述べておられる吉野実という人のこのレポートは「デブリ処理の可能性」、「汚染水の海洋投棄の内情」、「地元の人たちに対する広報の実情」などについて、以下の目次に従って述べられています。​​
第1章 廃炉の「現実」
第2章 先送りされた「処理水」問題
第3章 廃炉30~40年は「イメージ戦略」
第4章 1Fは「新たな地震・津波」に耐えられるか
第5章 致命的な「核物質セキュリティ違反」
第6章 破綻した「賠償スキーム」
第7章 指定廃棄物という「落とし子」
終章 「真実の開示」と議論が必要だ
​ ​​読み終えたぼくなりにまとめれば「F1廃炉計画の不可能性」が、まず実情であること。「汚染水の海洋投棄」は汚染を広げる恐れは少ないにしても、汚染水の洗浄によって発生する新たな汚染ゴミの処理問題は先送りされていること。何よりも経産省を通じて莫大な額の税金が投入されていることが、東京電力という看板によって、あたかも目隠しされているのが現状であるのではないかということが衝撃的でした。​​
​ 事故の責任主体は「東京電力」ではなく、「何億円単位」ではなく「何兆円単位」の税金がすでに投入されており、今後も投入され続けざるをえないという現状においては「一人一人の国民」だということですが、その事実について、金を払っている国民には気づかせないためのイメージ操作がなされているのではないかということを感じました。​
 本書は、原発事故に関わる新しい用語の解説や、現場の経緯がかなりたくさんの図版、表によって丁寧に報告されているのも特徴です。
 読んでいて「うんざり」する事実の連続ですが、ぼくのような素人が、今現在の「F!」、「原発事故」を考え始めるための基本文献だと思いました。
​​​ 最終章で被災地の人たちの復興の努力を紹介しながら、「情報」の正直な「開示」をうったえておられることに胸打たれました。報道の客観性の大切さと、それを支えるのが取材記者自身やメディアのモラルであることを気づかせてくれる本でした。好著だと思いました。​​​

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最終更新日  2023.09.05 15:06:32
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