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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2022.06.19
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​​ケリー・ライカート「リバー・オブ・グラス」元町映画館​​​​​ 実は2023年12月に、ケリー・ライカートの新しい映画「ファースト・カウ」を見て、2021年の、この特集で見た作品の感想が、みんな書きかけでお蔵入りだったことに気付きました。で、とりあえず、写真を追加しました(笑)。​​​​​
 ​ケリー・ライカート​という監督の特集が2021年11月の下旬から、​元町映画館​で始まりました。実は、全く知らない人なのですが、お友達とかの評判を聞いて、11月27日の初日に駆け付けました。
​ 作品は、監督が30歳の頃のデビュー作で​「リバー・オブ・グラス」​という作品でした。水草が茂っている河、あるいは沼地を表す言葉のようで、​フロリダ半島​の湿地帯をさすらしいのですが、ココから出ていくことを漠然と夢見ている女の子の、途方もない、シッチャカメッチャカな話でしたが、監督の才能のきらめきを感じる作品でした。​
​​ ​​​​​​​要するに、子育てとか、家族とか、生活とか、そういうもののない​「人生」​、赤ん坊だった​コージー​を捨てて「サーカス」に行ってしまった母親が残してくれた​「生き方」​、高く張られた一本のロープの上を一輪車で渡っていくような​「暮らし」​、果たして映画が、そんなことを夢見る存在をうまく表現することができるのかどうか、そこがこの映画の肝のようでした。
 思わず拍手したくなる結末でした。​主人公コージー​「こっち側」と「向こう側」の境界線の崖っぷちでバランス遊びをし続けながら、とどのつまりは、クソな男に一発ぶっ放して、向こう側へジャンプしてしまいました。
 ​コージー​は、ロープを踏み外したのでしょうか?ぼくには永遠に落下してゆく孤独の中で、
​​ヒリヒリするような自由!​​
 すなわち、​人間そのもの​を手に入れたように見えたのですが。​​​​​​​​
 とにもかくにも、向う側へジャンプした30歳の​主婦コージー(リサ・ボウマン)​と監督​ケリー・ライカート​拍手!でした。
 しかし、どっちかというと、​コージーのアホオヤジ​の立ち位置で暮らしているぼくが、拍手してていいのかな?と思わず悩む作品でした。この特集は見ごたえありそうです。
 
監督 ケリー・ライカート
脚本 ケリー・ライカート
撮影 ジム・デノールト
美術 デイブ・ドーンバーグ
衣装 サラ・ジェーン・スロトニック
編集 ラリー・フェセンデン
音楽 ジョン・ヒル
キャスト
リサ・ボウマン
ラリー・フェセンデン
ディック・ラッセル
スタン・カプラン
マイケル・ブシェーミ
1994年・76分・アメリカ
原題「River of Grass」
2021・11・27‐no116・元町映画館​​​no132

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最終更新日  2023.12.25 10:55:45
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