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佐藤信介「キングダム2 遥かなる大地へ」109シネマズハット 原泰久の人気マンガ「キングダム」が実写映画化されたのが2019年でした。マンガのファンであるシマクマ君はもちろん見ましたが、面白いというよりも、少々のけぞり気味で、現代の日本映画のありさまに、まあ、良くも悪くカンドー!?したのですが、その続編「キングダム2 遥かなる大地へ」が、今年2022年の夏に公開されました。
で、さっそく出かけました。やっぱり「キングダム」ですからね(笑)。まあ、マンガに関しては「これって史記のどこ?」とか、ちょっと気になってしまうこともあるのですが、映画に関しては歴史的考証とかについては端から期待していません。どっちかというとファンタジーのノリで見ないと、至る所でのけぞってしまうことになるのは前回で織り込みずみです(笑)。 お話は、原作の第10巻くらいまでの展開、大将軍を夢見る信少年(山崎賢人くん)が戦場で初手柄をあげる蛇甘(だかん)平原の戦いを描いたドラマでした。王位についた秦王政(吉沢亮くん)の初仕事でもありますが、魏軍相手に苦戦に次ぐ苦戦で、あわやの大逆転勝利の立役者の一人が信というわけでした。 前作で、圧倒的にのけぞらせていただいた長澤まさみさんの楊端和(ようたんわ)との再会に期待していたのですが、今回は出番なしで、期待は空振りでしたが、今回は、羌瘣(きょうかい)の清野菜名さんに涙涙でした(笑)。 原作マンガをお読みの方はよくご存じでしょうが、謎の暗殺一族である蚩尤(しゆう)の末裔ので、トーン・タン・タン、トーン・タン・タンという繰り返しのリズムに乗りながら巫舞という不思議な呼吸法の殺人剣を操る少女です。 原作マンガそっくりの顔立ちと奇異な装束に見入っていると、冷血で、ニヒルで孤独な少女羌瘣が、熱血少年信との出会いで、その「熱血」の仲間へと変貌していくわけですが、下の絵がそのクライマックス・シーンでした。 「だってお前はまだ生きているじゃないか!!」 多勢に無勢、絶望的な戦場で、倒れている戦友に必死の形相で声をかける羌瘣こと清野奈々さんに拍手!拍手!でした。名セリフだと思いませんか。ここまで、クールを通してきた清野奈々さんの「熱血」が爆発して、カンドー!でした。 上に貼ったのは入場者に配られた、原作者原泰久による本作の解説集「キングダム伍」という冊子の名場面解説というか、絵コンテ紹介のページです。 これが配布された冊子ですが、表紙中央が、もちろん、信、後ろに立っているのが羌瘣です。まあ、こういうマンガの美少女のような顔立ちの方が実在することに驚きましたが、すっかりファンになってしまいました(笑)。 ちなみに冊子の巻数「伍」というのは、当時の軍隊での最小単位だった5人組のことを「伍」と呼び慣わしていたようで、ここでは、信の最初の仲間の5人をあらわしていると思います。近代の軍隊に「伍長」とかいう階級がありますが、5人小隊の長でしょうね、あれの始まりですね。 総じて、高校の文化祭の演劇を見ているような印象はぬぐえませんでしたが、まあ、見ている方の年のせいでしょうね。そういえば、ベテラン俳優の佐藤浩市が秦の丞相呂不韋という、歴史的には有名な人物として登場していましたが、彼の普通の演技が、かえって浮いているように見えたのが、ちょっとおかしかったですね。 前作が大ヒットだったせいですかね、冊子を配るとか、サービスも手厚くなっています。小学生くらいを連れた家族連れもたくさんで、人込みを避けたい老人にはちょっと危険な109ハットでした。 監督 佐藤信介 原作 原泰久 脚本 黒岩勉 原泰久 撮影 佐光朗 照明 加瀬弘行 美術 小澤秀高 編集 今井剛 音楽 やまだ豊 主題歌 Mr.Children キャスト 山崎賢人(李信) 吉沢亮(秦王政) 橋本環奈(河了貂) 清野菜名(羌瘣) 豊川悦司(麃公・秦将) 高嶋政宏(昌文君・秦王側近) 小澤征悦(呉慶・魏将) 佐藤浩市(呂不韋・秦丞相) 大沢たかお(王騎・秦六大将軍) 2022年・134分・G・日本 配給 東宝・ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2022・08・17-99・109シネマズno14 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.07.17 15:53:45
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