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カテゴリ:映画 韓国の監督
ハン・ジェリム「非常宣言 EMERGENCY DECLARATION」109シネマズハット ここのところ、ちょっと常連化し始めている109シネマズハットにやってきました。観たのは韓国映画、ハン・ジェリムという監督の「非常宣言」です。原題が「EMERGENCY DECLARATION」だそうですから、そのまま邦訳すれば「緊急事態宣言」とかいう日本語になりそうですが、「非常宣言」という、日本語の語感としては、なんか変な印象の題でした。何か、意図があるのでしょうかね?
飛行機とウイルス感染を使ったパニック映画でした。言葉は変ですが、まじめに見る人がいれば、先ほどの邦題のつけ方に始まって、いろいろ、いちゃもんをつけたくなる設定も、あれこれ感じましたが、映画全体の気合というか、勢いで、結構楽しく見ました。 ソン・ガンホという俳優が気に入っていて、まあ、彼を見に来たという面もあるわけなのですが、全体として、もちろん真面目に作られているのですが、どこか「マンガ的」ともいうべき展開を底から支えるかの立ち位置の役柄で、結果的には、もっとも「マンガ的」な、だから、もっともまじめな人物を、実に彼らしく演じていて、笑いとともに拍手!でした。 もう一人、この人の顔はどこかで見たなという俳優はイ・ビョンホンでしたが、彼は、ソン・ガンホとは対照的な役柄で、まあ、隠遁から目覚めるヒーローというか、かっこいい役をかっこよく演じて拍手!でしたが、男前は得ですね(笑)。 飛行機の乗客、乗務員全員が、わけのわからないウイルスに感染し、死んでしまった機長に代わって操縦している、副操縦士が「非常宣言」を出すのですが、にもかかわらずですね、アメリカ、日本、自国の大統領府からさえも着陸を拒否されるという設定には、少々無理がありましたが、2020年、コロナウイルスの蔓延で都市封鎖した武漢の生活の記録である「武漢日記」を読んだばかりということもあってでしょうか、機内の人間、だから、感染して苦しんでいる人間の命を気遣うことなく、着陸後の感染の危険性を主張するという、地上の政治家たちの異様な論旨に、「そういう対処の仕方をしそうだな。」という妙なリアルを感じてしまいました。これって、「コロナ後の世界」の始まりなのでしょうかね。 で、もうひとつ面白かったのは、緊急着陸を要請した成田で自衛隊機が威嚇射撃までして感染機を追い払い、そのあと、日本の政治家の、口先だけの言い訳声明が続くシーンがあるのですが、なんだか、これまた、やりかねない気がしましたが、そういうことを、今、やるかやらないかはともかく、映画を離れて、韓国側から日本を見れば、そういう国だということなのかもしれませんね。 ここの所の対韓政策や、なし崩しの軍拡政策に対する、映画製作者の痛烈な揶揄を感じましたね。 監督 ハン・ジェリム 製作 ハン・ジェリム 製作総指揮 キム・ドゥス 脚本 ハン・ジェリム 撮影 イ・モゲ パク・ジョンチョル 編集 ハン・ジェリム 音楽 イ・ビョンウ チョン・ジフン キャスト ソン・ガンホ(ク・イノ刑事) イ・ビョンホン(パク・ジェヒョク元パイロット) チョン・ドヨン(キム・スッキ国土交通省大臣) キム・ナムギル(ヒョンス副操縦士 イム・シワン(リュ・ジンソク:テロリスト) キム・ソジン(ヒジンチーフパーサー) パク・ヘジュン(パク・テス大統領府危機管理センター) 2022年・141分・G・韓国 原題「Emergency Declaration」 2023・01・16-no005・109シネマズハットno21 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.31 22:36:15
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