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カテゴリ:映画 韓国の監督
ホン・サンス「小説家の映画」 ホン・サンスという監督の映画を、なんとなく見続けています。毎日通勤する仕事をやめて、まあ、映画でも見ようか、という気分で映画館通いを始めて6年ほどが経過します。
で、最初に見た韓国の監督の映画で、わけがわからなくて感想が書けなかった思い出の監督がホン・サンスという人です。にもかかわらず、なんとなく見続けている人です(笑)。いつも同じ女優さんが出てきます。今回も同じでした。で、何が伝えたいのかわかりません。今回もわかりませんでした。見たのは「小説家の映画」という作品でした。 中年の女流作家(イ・ヘヨン)が、偶然会った女優(キム・ミニ)と意気投合して、映画を作るというお話でした。 今も、現役の作家である中年の女性が、もともとは作家であったらしいのですが、今は身を隠して、書店を営んでいるらしい昔の知人を訪ねて来て、店に入ると店員が叱られているらしい、かなり激しい口調の叱声が聞こえてきます。 見ているこっちがハッ!?とします。そんなシーンから始まりました。画面はモノクロです。画面上の作家の行動は、偶然から偶然へと連鎖して、何人かの人と会うシーンが、まあ、何の必然性もないままくりひろげられます。やってきたのがどこの町なのか、作家が住んでいるらしいソウルから遠いのか近いのか、まあ、そういうことは見ているボクにはわからないのですが、やってきた町のどこかにある展望台で出合う映画監督の夫婦。そこから、遠くの公園でウォーキングしてる人が見えて、展望台から公園に行くと、さっき見えていたのは有名な女優だったようで、初対面のその女優と映画監督の夫婦が仲立ちするかのの様子で知り合いになって、4人の立ち話が始まります。で、監督が、まあ、お愛想のようにいうのです。 「映画に出ないのはもったいないですね。」 すると小説家がキレていいかえします。 「もったいないってなによ、この人の人生でしょ。」まあ、正確な記憶ではないのですが、とか、なんとか、なのですが、見ているこっちは、 ポカン? ですね。気色ばむというのでしょうか、ムキになるというのでしょうか、女優の、その雰囲気に????ですね(笑)。 気まずくなったのでしょうか監督夫婦は去って、女優の甥だかなんだか、映画の勉強をしている青年が新しく登場して、それから小説家と女優は食堂のテーブルで向かい合って座り食事をするシーンが始まりますが、それを窓の外から見ている少女がいます。上のチラシの写真のシーンです。 少女が何者なのか、何故、そこに立って二人を覗いているのか、見ながら気に掛かるのですが、まったくわかりません(笑)。 それから、女優が参加しているという、地域の集まりにいっしょに行くことになって、そこには最初の書店の店主と店員の女性と、新たに、詩人ということですが、おしゃべりな老人とがいて、ちょっと狭いテーブルにはマッコリの空き瓶が並んでいます。やがて、酔いつぶれたように(全然、そうはみえませんが)女優はテーブルに俯せて寝込んでしまって、残りの四人の、なんだか、やっぱりお愛想めいた会話が続いて、いつ目覚めたのか覚えていませんが、店を出た小説家と女優は映画を撮ることを約束して別れます。 音のない、カラーの画面で笑顔の女優が花を抱えているシーンがいきなり映ります。小説家と女優が作った映画のシーンなのでしょうね。 これは、たしかに、美しい! でも、浮かんでくるのは、「小説家の映画」という、この映画を作っているホン・サンスという人に対する、共感がないわけではないようなのですが、やはり、困惑というべき気分です。 なんなんですかね、これは?見終えて、はっきり記憶に残ったのは、最初の罵声と、遠くから見えた歩いている女優の姿、小説家の怒りの発言、窓の外の少女の姿、老詩人との過去をにおわせる囁き、そして、いきなり映った花の画像です。 新しい作品が公開されたら、やっぱり見に来るのでしょうかねえ。毎回、毎回、ちっともわからないし、納得も行かないまま、ボンヤリ眺めているだけなのに、こりませんねえ(笑)。 監督 ホン・サンス 脚本 ホン・サンス 撮影 ホン・サンス 編集 ホン・サンス 音楽 ホン・サンス キャスト イ・ヘヨン(ジュニ 小説家) キム・ミニ(ギル 女優) ソ・ヨンファ(書店の店主) パク・ミソ(ヒョヌ) クォン・ヘヒョ(ヒョジン) チョ・ユニ(ヤンンジュ) ハ・ソングク キ・ジュボン(詩人) イ・ユンミ 2022年・92分・G・韓国 原題「The Novelist's Film」 2023・06・30・no79・シネ・リーブル神戸no196 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.18 21:04:54
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