鈴ノ木ユウ「竜馬がゆく 8 」(文藝春秋社) 快調に幕末史を駆け抜けるように描いている鈴ノ木ユウの「竜馬がゆく 8 」(文藝春秋社)がトラキチクンの2024年5月、二度目のマンガ便に入っていました。
土佐に帰った竜馬の苦闘が描かれている巻でしたが年代を整理すると、第8巻の巻頭の71話からの事件が、後に「井口村刃傷事件」と呼ばれている土佐藩の郷士、上士がぶつかり合う血みどろの幕開けの事件で、1861年3月、続く事件が「土佐勤王党」の結党で、同年8月、で、この巻では、まだわからない龍馬脱藩が1862年3月です。
7巻で江戸から帰国した竜馬が土佐で巻き込まれたのは、関ケ原以前の領主、長曾我部の家臣と、以後の山之内の家臣を「郷士」、「上士」と分けて、身分的上下関係で統治してきた幕末土佐藩の宿痾!
ともいうべき現実で、78話あたりから登場した参政吉田東洋の暗殺、まだ姿を現さない山之内容堂の復権、武市半平太の処刑と続く、幕末史の中でも、とりわけ殺伐とした藩内闘争のはじまりのシーンなのですね。
坂本龍馬が幕末の志士と呼ばれている人たちの中で、独特のスタンスに立った理由の一つは、まあ、素人考えですが、土佐藩の、この内情をその目で見たということが関係していると思いますね。
で、8巻の名場面はこれです。 江戸の長州藩の藩邸で開かれた草莽決起の集会
に登場した高杉晋作ですね。まあ、それにしても、独特な顔で描きましたね。ちょっと笑ってしまいましたが、竜馬、晋作と登場して、まだ、当分、出てきそうもありませんが、西郷隆盛はどんな顔で描かれるのか、チョット楽しみですね。
8巻の、もう一人の新顔は乾退助ですね。彼は上士であるにもかかわらず、やがて勤王党に参加するはずですが、8巻ではまだ吉田東洋の周辺人物です。ハイ、自由民権のあの人、板垣退助として100円札だったかで有名になる人です。
まあ、とにかく、次号はどうなるのかな、脱藩まで行くのかな?そういう感じですね(笑)
追記
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