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カテゴリ:映画「パルシネマ」でお昼寝
ジェーン・カンピオン「ピアノ・レッスン」パルシネマ 半年ぶりでしょうか、久しぶりにパルシネマにやって来ました。2本立てですが、お目当てはジェーン・カンピオンというニュージーランドの女性監督の「ピアノ・レッスン」です。
1993年の作品で、カンヌでも、アメリカのアカデミー賞でも高く評価された映画だということは、ちょっと知っていましたが、見るのは今回が初めてでした。 ストーリーは、あちらこちらに見かけることができるので追いません。イギリスのスコットランドあたりから、太平洋の真ん中にあるニュージーランド入植者のもとに、父親の命令で嫁がされる、自ら「ことば」を音として「発声」することを拒否しているシングルマザーである女性エイダと、彼女の「ことば」を理解する娘、小学生くらいの少女フローラの親子の話でした。 この女性にとって「音」としてのことばはピアノの響きなのでしょうね。 映画は、 彼女の心の声によるナレーション で始まります。 嫁入り道具にはピアノがありました。ところが、ニュージーランドの新夫は、これを拒否するのですね。 他の荷物は現地人の人夫たちにはこばせたのですが 大きな波の打ち寄せる海岸にピアノがポツンと残されていました。 この映画で最も印象に残ったシーンです。住居までの泥道をせかされる主人公の女性が、丘の上から海岸に打ち捨てられたピアノを振り返り見るシーンには、もう一度胸打たれました。 それから、数日後だったでしょうか、土地と交換にピアノを手に入れたベインズという男の道案内で、エイダが娘のフローラと二人、海岸のピアノと再会し、そこでピアノを弾きます。それが、上のシーンです。 ボクにとって、この映画は、 この三つのシーンがすべてでしたね。 そこから後は、何となくな、つけたしというか、べインズとの情事のシーンも、夫による指の切断のシーンも、ハラハラ、オロオロしながら目を瞠る思いで見るには見たのです。その展開で繰り広げられた、愛のドラマの深さにも、充分、胸打たれもしたのです。とても美しいドラマだったことに感動したことも事実です。 にもかかわらず、この、 三つのシーンの衝撃 というかは、言葉ではうまく説明できませんね。のこりのシーンが、みんなつけたしだったような感覚になってしまって見終えたのでした。 邦題が「ピアノ・レッスン」とつけられていますが、この映画は「The Piano」でないと変ですね。 エイダのホリー・ハンターとフローラのアンナ・パキンには、もちろん、拍手!でした。しかし、男たちもよかったですね。 言葉をしゃべらない結果でしょうか ホリー・ハンターの表情のすばらしさ には、言葉を失いましたね(笑) 監督・脚本 ジェーン・カンピオン 撮影 スチュアート・ドライバーグ 美術 アンドリュー・マッカルパイン 衣装 ジャネット・パターソン 編集 ベロニカ・ジェネット 音楽 マイケル・ナイマン キャスト ホリー・ハンター(エイダ・口を利かないシングルマザー) アンナ・パキン(フローラ・娘) ハーベイ・カイテル(ベインズ・入植者) サム・ニール(スチュアート・夫) ケリー・ウォーカー ジュヌビエーブ・レモン 1993年・121分・R15+・オーストラリア・ニュージーランド・フランス合作 原題「The Piano」 2024・08・06・no100・パルシネマno081 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.08.11 00:52:19
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