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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2024.10.11
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​​半藤一利編「夏目漱石 青春の旅」(文春文庫ビジュアル版)
​​​​​​ 今日はこんな本もあるよの案内です。30年前文庫本です。今では、まあ、当然という気もしますが、そのころ「ビジュアル文庫」とか、「ビジュアル新書」とかで、写真をたくさん入れての「入門」「解説」本が流行りました。​​​​​​
​​​​​​​​ この本は​文春文庫​ビジュアル版で、「漱石先生ぞな、もし」(文春文庫)半藤一利の編集で、松山、熊本、阿蘇、ロンドン、足尾、そして東京をたどった、いわば、はじまりの漱石の旅をビジュアルにたどって紹介しています。
 で、「夏目漱石 青春の旅」と題された、解説風エッセイ集です。​​​​​​​​

​ 書き手は以下の目次のとおりです。​ 
「目次」 
「はじめに」半藤一利「漱石と旅」
 「青春の彷徨」“塩原金之介と夏目漱石” 夏目房之介
 〝熱狂の五十四日〟『坊ちゃん』と子規との松山 早坂暁
 〝『草枕』の旅『二百十日』の饒舌、九州の漱石〟光岡明
 〝霧の中のロンドン、スコットランドの安息〟出口保夫
 〝『吾輩は猫である』の三題噺〟半藤一利
 〝足尾から『抗夫』を幻視する〟立松和平
 〝漱石の二十世紀『三四郎』と明治四十一年の東京〟関川夏央
​ ​​​​​​​​​​​ちなみに夏目房之介漱石の孫でマンガ家です。早坂暁「夢千代日記」の脚本家、光岡明、立松和平作家出口保夫は早稲田の先生で漱石研究者関川夏央は、うーん、何といえばいいのでしょう、まあ、評論家ですね。
 もっとも、半藤一利はじめ、書き手の皆さんはボクにとっては同時代の人たちですが、夏目房之介、関川夏央のお二人以外の方たちは、もう、この世の人ではありません。ただ、ここに書かれている文章が気に入れば、作品を追うことは可能です。皆さん一流の書き手ですね。​​​​​​​​​​​

​​​​ 所収の写真は、まあ、観光地カラー写真という趣で、それぞれの作品の舞台の今を撮った写真と、その昔のセピア色写真が上手に配置されていて飽きません。ボクは「抗夫」の舞台(?)であった、足尾銅山あたりの、廃墟化した写真に胸打たれました。他にも、虫眼鏡で覗きたくなるような集合写真、家族写真や、たとえば昔の松山中学とかの写真もあります。​​​​
​​​​ さて、何をどう案内すればいいのか悩みますが、早坂暁「坊っちゃん」正岡子規に関わる文章の中で
​「おっ!これは!」​​
​ と面白く読んだ一節があるので、とりあえず、それを紹介しておきますね。​​​​
​​ 小説「坊っちゃん」のおれが松山を去るくだりはこうなっている。
「其夜おれと山嵐は此不浄な地を離れた。船が岸を去れば去る程いい心持ちがした。」
 ​ひどいもんだ。松山は“不浄の地”になっている。「坊っちゃん」は松山中学の生徒や、松山の人間への軽蔑と嘲笑に満ちていて、松山育ちで松山中学卒業の私には正直言ってすこぶる気分が悪い。(P39)
中略
 松山人は“坊ちゃん団子”“坊っちゃん文学賞”をつくって喜んでいると、さらに陰では物笑いの種にされているようだ。確かに松山は東京から見れば田舎で退屈で、偏狭かもしれないが、ここまでの悪態は、むしろ尋常ではない気がする。待てよ、と私は考える。「坊っちゃん」の中で中学校のある町に触れて、
​「二十五万石の城下町だって高の知れたものだ。こんな所に住んで御城下だ抔と威張っている人間は可哀想なものだ・・・・」​
 とあるが、松山は十五万石だ。子規の句
​「春や昔十五万石の城下哉」​
​ も知っているはずの漱石が間違えるはずもない。
 宿直事件の時、中学生に向かっておれは啖呵を切っている。
「是でも元は旗本だ。土百姓とは生まれからして違ふんだ」​
​ どうやら「坊っちゃん」は四国近辺の中学校を舞台に借り、、“なもし”の方言を借用して、祖国の江戸を占領した薩長藩閥政府を冷笑悪罵している小説らしいのだ。おれと組んで戦う山嵐は、ちゃんと“会津っぽ”としている。“会津っぽ”は最後まで薩長軍と戦った佐幕派である。うらなりも下宿の萩野も、善人側は零落士族で、松山藩も徳川の親藩で佐幕派だった。​
 伊藤整「もし近代の日本文学で典型的な日本人を描いた作品」を一つ挙げるならば、として「坊っちゃん」を挙げているが、漱石は戦後の敗戦国の子として、占領軍の欧化による帝国づくりに猛烈に反撥して「坊っちゃん」を書いたようだ。(P40~P41)
​​
 ​なんか、長々しく引用しましたが、ボクが面白く思ったのは、引用部の結論部分ですね。
「戦後の敗戦国の子として、占領軍の欧化による帝国づくりに猛烈に反撥し」
​​​​​​​​ ​​​​​​​​​​​というところです。もちろん戦争は戊辰戦争、占領軍は明治の新政府ですが、漱石こと夏目金之助が、明治の新教育制度のエリート中のエリートだったことは常識です。イギリスへの国費留学、で、ヨーロッパの近代文化との出会いの結果に生まれた「私の個人主義」というような漱石理解の文脈では、どうしても見落としてしまうのが、ここで、早坂暁が指摘している、その漱石の、もう一つ内側にある「社会観」ですよね。1967年、慶応三年生まれの夏目金之助くん明治と同い年なのですが、明治の東京の少年でありながら、江戸の町のガキでもあったというわけですね。​​​​​​​​​​​​​​​​​​
​​ 維新戦争の戦後文学として漱石文学という発想、面白いですね。​​
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最終更新日  2024.10.11 11:51:18
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