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少し前に見たショーン・ペン監督の「イントゥ・ザ・ワイルド」という作品はよかった。
なにより、雄大なアラスカの自然がうつくしく雄大で、星野道夫の写真をみているみたいだった。 そして、それに劣らない日本の山の神々しさと清澄感の魅力をたっぷり堪能させてくれたのが、この作品である。 ヘリやCGなどを使わず、スタッフ・キャストと実際に機材とともに登山して2年かけて撮影されたというのだからこれはさぞかしたいへんだったろう。しかし見ごたえある映像でありました。 ふだん何気なくみている地図も、このような苦労の歴史があってこそできたのだなあとなんだか感無量です。 浅野忠信は、若いころの小林薫を思わせるたたずまい。いい役者さんに育っていってほしいです。 なんとなく、力作のわりに印象が軽い。細かい時代考証を日本映画はもっとすべきではないかと思う。たとえば、浅野演じる柴崎の話し方。腰が軽い人なのだということはわかるんだけど、あの当時の軍の役人が 民間の案内人にむかって「天幕(テント)はっといてもらっていいですか?」なんて言い方するかな? あと、柴崎を駅まで迎えにきた妻(宮崎あおい)。いくら進歩的でも、あの時代妻が夫の前にでて歩くなんてことは考えにくい。 なんかそういうちょっとしたことで、もっと明治の雰囲気をだしてくれれば、ドラマにはいりこめるし、映画の重厚感も増すと思うんだよなぁ。昔は男尊女卑だったし階級差別もおおっぴらにあった。でもそれが史実であり私たちの歴史である。 都合のいいようにアレンジしてはいけない。 でもまぁ最近の日本映画にはめずらしく堂々と映像で勝負している作品で、真夏劇場でみるのにふさわしいです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/07/09 07:17:37 PM
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