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新米開業医の奮闘記

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Mar 3, 2005
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カテゴリ:2005年3月
昨日、女の子のお話を書きました。

その子は、膀胱炎になった若いお母さんについて来ました。幼稚園くらいでしょうか?非常に聞き分けのよいお子さんでした。おそらく、お家での躾が行き届いて、愛情をたくさん受けて育っているのでしょう...

尿管結石の疼痛発作をおこして、痛がっている初老の男性のことが気になるようです。座薬を入れたあとで、待合室のソファーに横になって痛みが引くのを待っています。私や看護婦も気にしており、患者さんの診察が終わる度に
「どうですか?痛みはまだとれてきませんか?」
「うーん、まだ、痛いな....」
女の子も最初は、ちらりと見ているだけでした。
そのうち、看護婦さんのまねをしているのか
「だいじょうぶ?いたいの?」
と尋ねています。おかあさんは、
「すいません。だめよ、今ね、おじいちゃん、身体が辛いんだから....休ませてあげて...」
おじいさんも最初はとまどっているようでしたが、おじょうちゃんに
「ありがとう。だいじょうぶだよ。大分、楽になったから」
「どこがいたいの?」
ここだよって、背中に手を当てると、女の子は
「ここなの?」
といって、摩ってあげたようです。
おそらく、家でお腹が痛くなったら、お母さんやお父さんに摩ってもらっていたのでしょうね。
座薬やお薬よりも、彼女の介抱が良かったのか、痛みも治まりおじいさんも喜んで帰られました。
昔から病気を直すことを「手当て」といいます。治療の原点は、「摩ってあげる」「手をかざす」ということ、つまりは相手のことを思いやる気持ちが大切だと、小さな女の子から教えてもらった1日でした。
その日は1日中、気持ち良く過ごせました。





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Last updated  Mar 3, 2005 09:53:16 AM
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