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キネ旬ムック 出版社名 キネマ旬報社 (ISBN:4-87376-623-0) 発行年月 2006年04月 価格 1,575円(税込) <感想> か、買っちまった・・・。 こういうヲタ系の本はなるべく買わないようにしようと思っていたのだが、あまりの内容の濃さに、本屋をぐるっと一周してから結局買っちまった・・・イタいのは同時に「BSアニメ夜話2 機動戦士ガンダム」も買ってしまったことだ(笑)。 でもこの手のムック本みたいなのはすぐ絶版になるし、内容を見ると資料的価値もありそうなので「まあいいか」ということで。 実は「BSアニメ夜話3 機動警察パトレイバー」の発売も決まっており、そちらも購入予定。このラインナップじゃー買わないわけにはいかん。 で、この本は一体何なのかというと、NHKBSに「BSアニメ夜話」という番組があるらしく、その番組内容を活字化したものなのだ。番組自体その存在をまったく知らなかったのだが、名作アニメをファン代表とか評論家とか数人がアツく語るという討論番組だ。 今回のゲストは岡田斗司夫,乾貴美子,氷川竜介,大地丙太郎,井上伸一郎,国生さゆり,唐沢俊一といった面々。アニメ関係者というか、かなり濃い~メンバーだ。 この本は、番組で討論された内容を活字化した上に、専門用語等の脚注が異常に詳しいので、本として保存版的なものがある。 しかしこの番組、見たことないけどスゴいよなー。いい大人達が公然とアニメを熱く語って成立する番組ってスゴい。 いいオッサンが「カリ城が~」なんて真面目な顔で語ってる姿はスゴいというか嬉しくなってしまう。 いかに好きでもアニメを公然と語れる場って、一般のオトナには意外とないからな~。居酒屋とかで普通のサラリーマンが「あそこでクラリスが~」なんて盛りあがってたら不気味だ(笑)。 そういう意味で「何かを破った」というか、一枚突き抜けた感じする番組だな。 「あのあと、主要産業である偽札製造を潰されたカリオストロに残ったクラリスがいかに苦労するか(笑)」だの 「カリオストロ公国って伯爵が意外に良い政治をしてることが、酒場や街の雰囲気からわかる」だの 「そもそも偽札に興味を無くしたルパンが、カリオストロに潜入する目的は一体何だったのか?」だの マニアックな話が連発。 「ああ~そういう見方もあったんだな~」などと、討論内容には感心してしまう。 あと、相当語られたのが監督である宮崎駿の天才性。 関係者に言わせると、仕事量も半端でなくこなすらしいけど、アニメーターとしての才能がズバ抜けてスゴいらしい。 「あ~いいアニメだな~」という感想の裏側にはやはり大量の努力と才能が眠っているのだ。 しかしまた語られるのが、「実はカリオストロが宮崎駿、最初にして最高の傑作だったのではないか?」ということ。 私個人も、「もののけ」以降の宮崎アニメはどうも好きになれないな~という感じがあって、大作になればなるほど、いろんなしがらみが出てきて、監督の才能がシンプルに前面に出てくることはなくなるのかなという気はする。 カネも期間もなかったけど、思う存分作れた「カリオストロ」が最高傑作というのは、ある意味正しいんじゃないだろうか。 「カリ城」は小学生の頃に初めて観て「奥が深いな~」と思ったけど、それから30年くらいたった今でも同じ感想を持てるアニメってのはやはりスゴいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.06 00:10:20
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