逆説の日本史19巻 井伊直弼と尊皇攘夷の謎
本日読んだ本は「逆説の日本史19巻」。 前半は日米修好通商条約(安政5カ国条約・不平等条約)・安政の大獄のこと、後半は桜田門外の変、開国後の経済状況、和宮降嫁の裏が中心 日米修好通商条約に調印するか否かは将軍継嗣問題も関わっており、天皇と公家に交渉を行っていた幕臣が金をばら撒いて説得しようとしたこと、公家の方でも岩倉具視が中心になって条約反対を訴えて関白の所に押しかけたこと、条約調印は天皇の勅許なしに結んだため(主に)一橋派が「天皇の勅許も無く条約を結ぶとは何事か」言及し、押しかけ登城をしたことは初めて知る話で 安政の大獄編では犠牲者の中に吉田松陰が居たのは知られた話ですが、松陰は老中暗殺を本気で考えていたこと、他にも犠牲者がいた事、井伊大老が大弾圧実行の折自分の意にそぐわぬ老中を罷免して「イエスマン」を採用したことが語られたが、松陰が老中暗殺を本気で考えてのはびっくりな内容でした。 桜田門外の編では・・・TVの「今夜はヒストリー」で井伊大老は自分が殺されるのは知っていたのに、登城をスケジュールどおりに行ったこと、実行犯は事件後自供したことは言っていたので知った知識ですけど、襲撃の際、籠もちと彦根藩士数名が逃亡したこと、実行犯の一人が大老を狙撃した時使用したのがアメリカ製の銃で開国記念に贈られたもののコピーだという話も面白い話でした。桜田門外の編と前後した事件についても載っており、咸臨丸のアメリカ行きのほか、ロシアの無礼等について掲載。咸臨丸のアメリカ行きでは福沢諭吉がなぜ咸臨丸クルーとしてアメリカへ行けたか、アドバイザーとしてアメリカ人が乗っていたが、そのアメリカ人が記録を残していたこと、福沢諭吉が残した記録と食い違いがあったこと、ポーハタン号の条約批准使節のこと、幕末に活躍した意外な人物のことも紹介。 今回の巻は安政の大獄、”不平等条約”の所で目からうろこの箇所、小ネタ的な逸話が面白かったですね。逆説の日本史 19【中古】 少年少女日本の歴史 最新版(16) 幕末の風雲 小学館版 学習まんが/児玉幸多(その他),あおむら純(その他) 【中古】afb