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2010.04.10
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カテゴリ:詩・歌・小説
  さくら

日本人は、十五夜も愛でるが、それ以上に十三夜や三日月を好み、はっきりした月よりも、朧月夜を好んだ。
欧米人は、逆に冴え渡ったくっきりした満月を最も美しいと感じる。
絵画にしても、日本画は色を塗りこめず、空間を生かすことによって、無言の意味を込めようとした。
墨絵なども、黒の濃淡によって繊細な心を表現する。
しかし欧米では、絵の具を厚く塗りこめて、自分の意識をはっきり表現する。
どちらが良いかは各人の好みだが、どうしてこのように異いができたのか。
それはそれぞれの心の原点に、宗教的な発想の異いがあるからではないか。
欧米人は一神教であり、日本人の心の基幹には、多神教の仏教や神道があるからなのだ。
一神教は一人の神が正しいと信じ、正しいものは一つであり、他を信じるものは間違っているから排除するという考えであり、反対に神や仏は一人ではないという意識には、正しいものは一つとは限らないという考えが生まれる。
人には人の考えがあると考え、相手の立場に立とうとする。
デパートなどでは「お客様の立場になって考えなさい」などと躾けられるので、自然とサービスが良くなるが、外国ではサービスなんかしてもらおうと思うのが間違いなのだ。
だから、日本人は即答しない、相手を傷つけまいとするから即答できない、自分だけの判断に偏ろうとしない、普遍不覚、不即不離、優柔不断なのだ。







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最終更新日  2010.04.11 16:26:16
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