「念には念を入れよ」
念入りとは充分注意してとか、丁寧にという意味ですが、念には念を入れよとなると、さらに細心の注意をはらいなさいという意味になります。
仏教語で念は、記憶して忘れない心の作用のことで、憶念、追念などといい、大事なことです。常に心の中で思いを持続し、決して忘れないこと。念仏は仏様を念ずること、仏様の功徳、お姿、悟りの内実を心に思い、敬うことで、仏道の修行では最も大切なことです。浄土教では、仏様の名を唱える「称名念仏」が眼目となっています。
しかし念を入れすぎると「念の過ぎるは無念」となって、冷静な判断が出来なくなり、失敗するという結果になります。