空と海の輝きに向けて・海を見ていた午後・瞳を閉じて/ 荒井由実
「新しい元号は、○○であります」(ん?聞き取れんがな)なぜかエイプリルフールに発表された新元号 令和(れいわ)初の更新 なんとなく出遅れてしまった感がなきにしもあらじんだが、とりあえずいってみましょ。振り返れば昭和天皇=じじばば世代、上皇さま(平成31年4月まで天皇陛下)=親世代、新天皇陛下(同 皇太子殿下)=同世代なので、一緒に年を取ってきた感があり、しみじみ。(思えば遠くへ来たもんだ)幼い頃、白黒テレビのニュースで見たお出かけナルちゃん(徳仁親王)のバスケットには何が入ってるんだろうと想像したことや、ご家族揃ってのスキー旅行が昭和の愛媛民には激レアセレブ感があったことを思い出した。平成最後に行ったライブはエリック・クラプトン(4/17 日本武道館)せっかくなので行進更新曲はLayla(れいら)にしようかと思ったが、なんとなく見送ってしもた。令和初ライブは昨年9月から今年の5月まで元号をまたいで開催されたユーミンデビュー45周年ツアー@武道館(5/15)去年12月さいたまスーパーアリーナで見たが、あまりの素晴らしさに涙がちょちょぎれ(古っ)もう一度味わえれば…と思っていたら追加公演発表。即完売で、更に追加された二階最後列の立ち見席がなんとか取れた。会場は超満員。発売当時のファッションやライブパフォーマンスに近い形で構成されたゴージャスなタイムマシーンに乗り、45年の時間旅行を楽しんだ。昭和、平成、そして令和へ。女性シンガーソングライターの魁として十代でデビューし、常に時代を先取りしてきたユーミンソングの1曲1曲が想い出を連れて来る。音楽室のピアノで友達と口ずさんだ曲、ドライブで聴いた曲、ゲレンデで流れていた曲、ラジオで本人が紹介する曲、ダビング用の46分テープに収まる親切設計のアルバム達、レコードで聞き慣れた曲を生の弾き語りで聴いて心震えた曲。あの頃の私に戻ってあなたに会いたい的な空気感。歌は世に連れ世は歌に連れ。人に歴史あり。最後列から見ると、涙を拭う人の多さに改めて時の流れを感じた。 松任谷由実TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years 2019(令和元年)5.15 日本武道館1.ベルベット・イースター (1973) 2.Happy Birthday to You ~ヴィーナスの誕生 (1991)3.砂の惑星(1994)4.WANDERERS (1989)5.ダンデライオン ~遅咲きのたんぽぽ (1983)6.守ってあげたい(1981)7.Hello,my friend(1994)8.かんらん車 (1978) 9.輪舞曲(ロンド)(1995) 10.夕涼み(1982)11.春よ、来い(1994)12.Cowgirl Blues(1997) 13.もう愛は始まらない(1985)14.Carry on(1992)15.セシルの週末(1980)16.ハートブレイク(1983)17.結婚ルーレット(1983)18.月曜日のロボット(1987)19.ダイアモンドダストが消えぬまに(1987)20.不思議な体験(1983) 21.Nobody Else(1988) 22.Esper(1983) 23.COBALT HOUR (1975) 24.宇宙図書館(2016)アンコール 125.カンナ8号線(1981)26.DESTINY (1979) 27.ひこうき雲 (1973) アンコール 228.やさしさに包まれたなら (1974) ※ 横浜アリーナ公演を放送2019年7月28日(日)20:00〜 WOWOW高尾山のお膝元 八王子育ちのユーミンにはなぜか海の曲が多い。梅雨寒の続く今日は海の日らしいので、'70年代に川のある町で聴いた荒井由実時代の海歌をミーハーおばさんの覚え書きと共にご紹介。ビートルズ解散2年後、沖縄が返還された1972年(木村くん中居くん誕生)デビュー曲「返事はいらない」B面、1973年(S.48 吾郎ちゃん誕生)デビューアルバム「ひこうき雲」A面4曲目。ユーミン曰く「プロコル・ハルムに影響を受けた世界観」MTVのなかった頃は貴重だった海外ミュージシャンのライブ動画が見られるNHK「ヤングミュージックショー」で、歌うミック・ジャガーの 口の形にびっくりした頃。花の高1トリオの百恵ちゃんが「ひと夏の経験」で大ブレイク、同い年の原辰徳選手が東海大相模で親子鷹していた頃、つよぽんが愛媛に生まれ、長嶋選手が引退。そんな1974年(S.49)、ユーミン2枚目のアルバム「MISSLIM」A面2曲目、シングル「12月の雨」B面。長崎県立奈留高等学校の愛唱歌で島民の誰もが歌えるユーミンソング。ドキュメンタリー番組になり、自筆の歌碑もある。深夜放送から流れてきた「Killer Queen」にゾクゾクし、初めてクイーンのLPを買ったり、後追いでビートルズのオリジナルアルバムを一通り聴き、Wingsの「Band On The Run」「Venus and Mars」を聴いたのもこの頃。「MISSLIM」A面4曲目。♪ソーダ水の中を 貨物船が通る山手のドルフィンはファンの聖地に。(行った)これまた深夜放送のラジオから流れてきたボヘミアンラプソディにぶっ飛んだ1975年(S.50 ショーンちゃん誕生)リリースのLP「COBALT HOUR」B面1曲目。透明感溢れる1、2枚目とは違うカラフルなテイストの新譜に戸惑ったが、「卒業写真」「ルージュの伝言」などスタンダードナンバーとなった曲も。地味好みな私の胸キュンソングは「航海日誌」「花紀行」「雨のステイション」1976年(S.51 慎吾ちゃん誕生2ヶ月前)荒井由実時代最後のオリジナルアルバム「14番目の月」B面2曲目。当初は結婚を機に引退するつもりだったらしい。 おまけ 最近観た映画はどれもお薦め。「海獣の子供」はスケールが大きく面白かった。声優(父親役)吾郎ちゃんも好評。エンドロールの米津玄師の歌声に圧倒された。(声の仕事といえば、舞台をきっかけに訪れたウィーンやベートーヴェンを語るクリムト展 の音声ガイドも良かった。今後にも期待)ディズニー映画はほっといてもヒットするが、東京キー局の地上波ではみごとにスルーされている凪待ち(監督:白石和彌、主演:香取慎吾、去年撮影、舞台は宮城県石巻、塩竃、ちょこっと川崎) 、新聞記者(監督:藤井道人、主演:松坂桃李、シム・ウンギョン、舞台は霞ヶ関)は、どちらも今を切り取ったパワフルで深い作品。とにかくすごい。音楽も映画もドラマも本も、できれば旬の時期に時代の空気をひっくるめたライブ感を味わいたい。口コミやSNSでじわじわ評判が広がっているので「半世界」のように上映館が増え、ロングランになるといいな。行ける方は是非劇場でどうぞ。 「星のファンファーレ」役者、アイドル、アーティスト、コメディアン、ブロガー、インスタグラマー、ユーチューバー…振り幅の大きさはさすがっすね今年は氣志團万博でフェスデビュー。またユーミンとも共演できたらいいな。