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テーマ:今日のBGMは・・・?(686)
カテゴリ:John Lennon
2001年に、もしも世界が100人の村だったらという、メールから広がった絵本がベストセラーになりました。
世界の人口を100人とすると、 70人は字を読めません。 80人は標準以下の居住環境に住み、 50人は栄養失調に苦しみ、1人が瀕死状態にあります。 大学の教育を受けられのは1人、 コンピューターを持っているのも1人だけです。 屋根のある家に住み、冷蔵庫に食料があり、インターネットができる自分が100人の中の恵まれた1人である幸運に感謝せずにはいられません。 字が読めない人達の生活を想像したことがありますか? 看板も、交通標識も、パッケージも説明書も読めない。 学校もなく、幼い頃から労働を強いられ、誕生日を祝ってもらうこともなく、自分の年すら知らない・・・ 12月8日に日本武道館で開かれた、ジョンレノン音楽祭Dream Power に行ってきました。 今年7回目を迎えたこのチャリティコンサートは、オノヨーコさん(以下敬称略)の提唱で毎年日本で行われています。名誉音楽プロデューサーは、5人目のビートルと言われた、ジョージ・マーティン卿。 売上金は、世界の恵まれない子供達に教育の機会を提供するための学校建設に充てられています 過去6回で、アジア・アフリカ18ヶ国に65校を建設したそうで、今年は新たに10校が開校したとか。ヨーコは、10回目の2010年までに100校にしたいそうです。 ひとりで見る夢はただの夢 みんなで見る夢は現実になるを有言実行する、信念の人です 一人一人の力はささやかでも、ジョンの歌をみんなで歌い、夢を共有することで、その夢は更に大きくなり、世界を動かす力にまで高まると信じ、世界中を飛び回っているヨーコは、来年2月で75歳。日本では後期高齢者と呼ばれるお年頃です。でもそんなの関係ねぇと、コンサート後、NYへとんぼ返りしたとか。ジョンが音楽活動を休んで5年間じっくり付き合った息子・ショーンは32歳になりました。 彼は、世界中どこに出かけていても、この時期にはダコタに里帰りしてツリーを飾り、ジョンと一緒だった頃のように、家族でクリスマスを祝うので、とても楽しみだから、私も急いで帰らなくちゃ。いろいろ準備もあるしね、ということです。息子がいくつになっても、お母さんはお母さんなんですね 私は去年初めてこのライブに参加しました。歌手のCoccoさんが、この基金でできた現地校を訪れ、施設の案内や、子供達と触れあって来た様子をスライドで紹介していました。大歓迎を受け、子供から手作りのお土産をもらったと、のんびりした口調でプレゼントを一つずつ楽しそうに紹介していたのが微笑ましかったです。 今年はスネオヘアーの渡辺健二さんと、クリエイティブ・ディレクター 箭内道彦さんのユニットThe Sunday Driversが、タイの現地校を訪問し、ジョンの曲に乗せて、道中の映像が流れました。 進行役と朗読は、ビートルズの来日公演で前座を務めた内田裕也さんのロックンロールウィドウで、元シブがき隊のモッくんを婿に持つ、 樹木希林さん。 ステージの希林さんは、包み込むような温かさを持った、とても素敵な方でした。 彼女は、ある朝突然、網膜剥離になり、左目の視力を失ったそうです。3年前に癌を患った時より、もう片方の目も見えなくなり、文字が読めなくなることを絶望に思うと言っていました。 途中、ステージに白い服を着た小学生ぐらいの可愛い男の子と女の子が登場し、中央の椅子に座ると、希林さんのImagine日本語訳の朗読に続き、アメリカンアクセントで、声を揃えてこの曲を歌いました。 希林さんが優しいまなざしで見つめ、自分のことを「バアバ」と呼んでいたので、たぶんお孫さんなのでしょう。男の子は父親の本木雅弘さん似で、女の子も美形でした。二人とも神々しく、とても落ち着いた物腰で、不思議な透明感を持った天使のような子供達でした。きっと愛に満ちた家庭でゆったりと育てられたんだろうなと感じました 今回、チケットの予約が出遅れてしまい、私の席は、北西の2階という、去年にはなかった、アウェイ感あふれる席でした 客席から見るとステージの左後ろで、ステージに立つ人達の後ろ姿や、ステージ右奥にいる、スタッフや出番を待つ出演者を見下ろす場所。こんなトホホな席がアリーナと同じ料金ってどーよ、と、はじめはガッカリしましたが、視点を変えていい所探しを始めると、たくさん見つかりました 背中しか見えないので、横のスクリーンで確認するのですが、出演者(特に奥田民生さん)が気の毒がって、時々振り向いてくれましたローカルシートの住人は、「おらが町にも有名人がやってきた、ヤアヤアヤア」ってな感じで、嬉しさもひとしお。距離的には近いので、顔の配置もよく見えて、ラッキーでしたよ 他にも変な席特典はないかと探すと、またもや発見 ステージ上にペタペタ貼ってある、アーティストの立ち位置や、楽器の台を置く位置用のカラーテープがよく見えるわ、前方に配置された小型スピーカーと交互に並ぶ、歌手用のアンチョコスクリーンの画面が見えるわと、素敵なことだらけ双眼鏡で覗くと、黒い画面に出てくる文字は、ジョンの歌詞たちハモる曲だと、カラオケのように「民生さん」「カエラさん」と、歌い分ける指示まで見えるので、二倍楽しめました。老眼やマイナーな席も、なかなかどうして捨てたもんじゃありません 客席を臨む形なので、ステージに立っているかのように、全体の様子がばっちりよく見えました。例えて言うなら、大晦日のNHKホール、紅白歌合戦の舞台で、客席の赤と白の札を数える日本野鳥の会のメンバーになったような気分でした 「とくダネ!」の小倉さんがアリーナ席にいないかチェックしたり、ノリノリで歌っている人や、仏像のように座っている人との温度差の理由を考えたり、みんなの表情を観察するのも面白かったです このライブでは、ヨーコの発案で、客席にONO CHORD(オノコード)という小さなペンライトが用意されています。フィナーレで、ステージ上の出演者と客席の一人一人がライトを点滅させてI LOVE YOUのメッセージを互いに送り合うパフォーマンスがあります。私の席からは、ステージの袖で、歌に合わせてリズムを取り、曲を口ずさみながら、満面の笑顔で客席に向けライトを点滅させているヨーコの表情がよく見えたのもラッキーでした。 客席からはヨーコの姿はまだ見えていないのですから、実にお得です 彼女は今年も「ジョンも来てますよ」と言ってましたが、私もそれは感じました。 遊びに来たジョンも、「おっ、いいじゃん、いいじゃん」なんて楽しんでいるだろうなと思いました。 映画Let it beで、ジョージのI Me Mineに合わせたように、ライトを持ってヨーコの後ろでくるくる回ってるのかも・・なんて想像すると楽しくなりました アリーナから1・2階の席へ、今度はその逆、と、暗い中で「I LOVE YOU」と言いながらサインを送り合うと、会場は一斉に星のようにきらきらと瞬き、幻想的で温かい空気に包まれます 不思議と優しい気持ちになるこのパフォーマンスに、あちこちで「うわ~」「きれ~い」と歓声が上がり、泣き出す人もいるほど感動するのですが、ライブを「見に行く」だけでなく、一人一人が「参加」し、大きな力になることを意識できることに気付かせるヨーコってすごい、と、つくづく思います。 ライブを楽しむだけで、学校を建てるお手伝いまでできるなんて、素敵ですよね。 ジョンは、ビートルズ解散後、チャリティコンサートにしか参加しなかったそうです。 ずいぶん長くなってしまいました。ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。 でも、とても一度に書き切れないので、まず今回は雰囲気をおすそ分けということで、アーティストや曲の紹介は、次回にしますね 再生マークをクリックすると、少し時間はかかりますが、ジョンのインタビューに続き、曲が流れます 「クリスマスに何を願うか」と聞かれたジョンとヨーコは「世界が平和になること。つまり、暴力がなく、飢える子がいないこと。家族が仲睦まじく暮らすこと。乱暴な気持ちになったり、恐がったり、カリカリすることなく、愛があること」と答えています。 この曲は、'71年、ベトナム戦争の最中に作られました。コーラスはニューヨークのハーレム教会の子供達。人種や年齢、貧富の差に関わらず、新しい年がみんなにとっていい年となりますように。あなたが望めば、戦いは終わるんだよ、というメッセージソングです。 ジョンの願い 歌 詞 War is over 8/15の日記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月13日 20時39分38秒
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