世界陸上選手権大阪大会第8日の1日、四百メートルリレーの男子決勝で、日本(塚原直貴、末続慎吾、高平慎士、朝原宣治)は念願のメダル獲得はならなかったものの、01年エドモントン大会以来の5位に入り、4大会連続で入賞。38秒03をマークし、前日の予選で記録した38秒21のアジア記録を一夜で更新した。優勝は、米国が37秒78で、2大会ぶりに飾った。
同女子決勝では、米国が今季世界最高の41秒98で、2大会連続の優勝を飾った。
▽日本・朝原宣治 大声援の中で走れ、メダルより価値のあるレースだった。アジア記録で、この順位なので完敗。スカッとした。
▽日本・末続慎吾 陸上は楽しいものだということを見せようとやってきたが、最後の最後に、楽しさを観客のみなさんに教えてもらった。
▽日本・塚原直貴 一生忘れられない大会になった。朝原さんを超えたい。
▽日本・高平慎士 朝原さんが大きな背中を見せてくれるので、気持ちよく走れた。
◇4人に晴れ晴れとした笑顔
念願のメダルには届かなかった。だが予選で出したアジア記録をさらに0秒18も更新して5位。日本の4人は晴れ晴れとした笑顔を輝かせた。
塚原、末続とほぼトップでつなぎ、高平も短距離2冠の米国・ゲイに迫られても張り合った。アンカー朝原がバトンを受けた時は上位争いのまっただ中。「自分の走りに集中して、他のレーンは見なかった」という朝原は、わずかに離されはしたが食らいついた。満場の歓声にも後押しされた力走。末続は「陸上の楽しさを伝えたいと偉そうに言っていたが、最後に観客の皆さんに楽しさを教えてもらった」と、感激の面持ちだった。
男子短距離陣は「チーム日本」を合言葉に、毎月のように合宿を重ねてバトンパスの練習を積み、時には競うように走り込んで、互いに刺激しながらチームワークを高めてきた。それも日本のレベルを底上げし、総力を世界に誇示するため。その先にメダルという目標があった。
大黒柱の存在もメンバーの意欲をかきたてた。この10年間、ほとんどの国際大会でアンカーを担った朝原ももう35歳。決勝の前、円陣を組んで「朝原さんにメダルを!」とかけ声をかけて競技場に向かった。その朝原は22歳の塚原とも張り合い、そして数々の国際舞台の経験を語り伝えてきた。成果を求めつつ将来への橋渡しもする、理想的な流れを築いてきた。
3位との0秒13差は小さいようで大きい。「上位の国とはまだ差がある。個人の百メートルの走力を上げないと届かない」と朝原は見る。世界で7カ国しかない37秒台というターゲットも見えた。果たすべき目標は、それは次へのエネルギーになる。
アジア・日本新大幅更新あめでとう
しかし5位ですか世界とは差がありますね
もう少しかな