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Neko月@ Re:野村美月 『“文学少女”と死にたがりの道化』(06/14) 深い。 面白い。 はまる。 読む。 サ…
shiba_moto@ Re[1]:土橋真二郎 『ツァラトゥストラへの階段3』(09/12) しばたさんへ コメントありがとうござい…

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2010.02.11
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カテゴリ:感想
 天使になり、「ユーロランド」で働く奈々。ただしここは普通のテーマパークではなく、天使たちの研修地である。遼一や美穂が訪れたその日、「ユーロランド」ではクーデターが勃発し、天使たちの姫が奪われてしまう。奈々と遼一はキサラギと組んでアトラクションに仕掛けられたゲームに挑むことに・・・

 今回も遼一と奈々がゲームに取り組むシリーズ3巻。ただ、今までが奈々が天使になるための試験だったのに対し、今回は奈々だけでなく遼一の生死がかかっているだけに、より真剣というか切迫感が伝わってきました。

 いつもどおりゲームはおもしろいのですが、それよりも伝わってくるのはクーデターを鎮圧しようとするお姉様側の天使たちのいやらしさ。操られた人間たちは彼女たちにとって明らかにコマであり壁。代替が効くものなのです。だから、どれだけ犠牲が出ても構わないのです。その考え方はとても不快。そして、お姉様側にも何やら魂胆がありそうで、これもまた不快。
 でも、考え直せばゲームってそういうものかもしれません。それが画面の中で行われているか、それとも実際の誰かが傷ついたり命を落としたりするのかという違いで。
 読者としては、信じられるのは遼一と奈々の絆だけという状態。このふたりとお姉様たち鎮圧側との距離はあまり近く感じないし、遼一なんてどんどん離れて行っているのがはっきりしているし。ともに三人組を組むことになったキサラギとはわかりあえたことや、ジェシカのように遼一のことを考えてくれる天使もいることが救いかな。

 そして、えーっ、そこで終わるの、という幕引きにちょっとした驚き。不穏な空気と緊迫感が最高潮に達したところから、4巻は始まるのですね。これは楽しみ。ふたりはこの危機をどうやって回避するのでしょうか。

関連作:『ラプンツェルの翼』『ラプンツェルの翼 2
2010年2月8日読了





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Last updated  2010.02.11 23:07:51
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