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星野リゾートの事件簿 - なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか という本が、ネットで紹介されていたので手に入れて読んでみました。 全部で11話の構成になっていて、それぞれに星野リゾートというリゾート再生ビジネス会社の指揮の下での、現場スタッフの汗と涙と感動(苦笑)の再生成功物語?が語られています。 15分ほどでいちおう3話読了。パターンは同じ。バブル崩壊で破綻した大規模リゾートや老舗大旅館を、会社の古い前近代的経営の考え方や組織構造を、現場スタッフからの意見とやる気を引き出すことで変革し再生するという美談です。 確かに参考になるところは多いです。 が、ちょっとまて! これって、あまりにも破綻前の経営陣が無能すぎないか?スタッフの質が悪すぎる(能力を引き出していない)のではないか?インフラは整いすぎているくらい整っているところの事例じゃないか?でもって、新たに集客したのは、以前とはランクの違う富裕層に限られているのではないか? つまり成功の理由は、経営陣を一掃し、顧客ターゲットを変え、さらにそのターゲットの顧客満足度を上げることを、最底辺スタッフに(自発的に?)徹底させる、ということのようです。 ビジネス成功モデルとしては、これでいいのだとおもいますが、なんか釈然としないなあ、という気分が残りました。 なぜなんだろうと考えて、はっと気づいたのは、自分は、この星野リゾートによって再生され成功しているリゾート施設の客になることは決してないだろう、ということ・・・ たしかに、かつて一時のことでしたが普通に高級リゾートホテルを利用していた経験も無いことはないので、こういう世界も理解できないことはありません。雄大な大自然の中の洗練された豪華な施設で、教育と気配りの行き届いた召使いがいて、至れり尽くせりのサービスが満喫できる最高級のリゾートライフ! でも、もうあんまりそういうのに価値を見いだせなくなってきてしまって、とても支払うお金に見合った満足感が得られないように思うようになったのもその一因だと思います。 家族と家でゆったり過ごしたり、近隣の緑地や公園、名所など、ささやかな散策でも充分以上の満足が得られるものだと言うことに気づいてきたし。 つまりは、縁の無い世界のお話。別世界のビジネスなんだよなあ・・・ということ。そういう場合には人間なべて関心が薄くなるものだと言うことを実感した読書体験ではありました。 だからといって、この星野リゾートのビジネスモデルを紹介した本がつまらん、といっているのではありません。とっても得るところが大きい人もたくさんいるのでは、と思います。 というわけで、ほめてるのかけなしてるのかよくわからんけど、もし図書館なんかにあるようでしたら、ぜひご一読を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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