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このあいだから「ケーキの歴史物語」という本を読んでいます。
これがおもしろい。うんちくがいっぱいあって、こういう本って日本では割とポピュラーなんだけど、欧米では珍しいらしく、結構評判になった本だそうです。 たとえば、こんなエピソードがごろごろ。 この時代のケーキはぜいたく品であり、たとえば芝居やサーカス、売春などと同じように、聖教徒(ピューリタン)が取り締まりの対象とした娯楽に位置づけられていた。(ニコラ・ハンブル「ケーキの歴史物語」より) とか 最初のケーキミックスが売り出されたのは1930年代初頭である。ケーキを作るのに必要な材料はすべて含まれており、主婦は水を加えて混ぜるだけで良い。しかし、これはすぐには成功しなかった。というのは、アメリカ文化がケーキをどのようにとらえているかという、独特の価値観をよみちがえていたからだ。ケーキとは情緒そのものなのである。真っ先に思い浮かべられるのは、それが愛の結晶だということ――時間を費やし腕をみがき、母親が家族のために用意する甘さと楽しみ。あまりにパパッと簡単にできてしまうと、この愛の品をそこなうのではないか。(ニコラ・ハンブル「ケーキの歴史物語」より) とか、 パウンドケーキの由来も載ってます。 イーストの膨張力に匹敵させるには、大量の卵を必要とした。新しいケーキのうち、もっとも普及したのはパウンドケーキだった。バター、砂糖、小麦粉を1ポンドずつのほか、おおむね同じ重さの卵(約8個)を使うことからついた名前である。この配合だと、フルーツをたくさん入れたケーキでさえふくらます力があった。(ニコラ・ハンブル「ケーキの歴史物語」より) とにかく飽きずに最後まで読める本でした。 オススメです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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