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「ケーキの歴史物語」に引き続き、「パンケーキの歴史物語」読み終わりました。おもしろかったです。
この本にはいろいろと歴史的なパンケーキのレシピが掲載されていて、そのまま作ってもおもしろそうなんですが、材料が欧米でしか手に入らないような物も多くて、そのままではつかえません。 バターミルクとかサワーミルクとか酒石酸とかそういうのって日本ではなかなかふつうには売られてませんものね。 どっちにしろ、よく読んでいくとパンケーキのレシピっていったって、ようは穀物粉と水(牛乳)と卵、それから場合によってはクリームや油やベーキングパウダーなどの発泡剤をまぜて鉄板の上で焼くだけ、ということなので、レシピなんてあってないようなものというのが実際のところのようです。 いまはパンケーキミックスがあるから一から作るなんてこともないですしねえ、いちどやってみようと思います。 ところで、この本のなかに、ジャパニーズ・パンケーキとして、お好み焼き、が紹介されているのはちょっとおもしろかったです。長くなりますがそのまま引用します。著者はアメリカ人なんですが、どこでこんな話をしいれてきたんでしょう? ーーーーーーーーーーーーーー 日本には、比較的最近になって考えだされた「お好み焼き」と呼ばれる変わり種のパンケーキがある。塩味のパンケーキであり、どんなものでも具になる。お好み焼きという単語には「好きなように」という意味が含まれている。 どこでも気軽に食べられる上に値段も安いため、学生に人気で、大学の近くには多数のお好み焼き屋がある。多くの日本人にとって、お好み焼きは青春の日々を思い起こさせる食べ物でもあるようだ。社会人になって過程を築き、さまざまな重圧がかかるようになる前の日々を思い出させる。 お好み焼きは種類がとても豊富なため、人それぞれに好みの味がある。もちろん、過去の記憶を強く呼び起こす食べ物であれば、どんなものであれなつかしの味といえるだろうが、種類の豊富なお好み焼きは、西洋のピザが学生の好物であるのと同様に、若い世代に人気がある。親しい仲間同士で分け合いながら食べるものなのである。 投入する具材の種類が増え、その組み合わせが独特のものになればなるほど、独自の味になる。そしてもちろん、自分好みのお好み焼きは、おいしさも格別だ。日本の食事情にくわしい友人の話によると、大の大人でも、お好み焼きのにおいを嗅いだだけで学生時代を懐かしく思い出し、涙をにじませる人もいるという。(ケン・アルバーラ「パンケーキの歴史物語」より) ーーーーーーーーーーーーー そういえば、これも著者はアメリカ人なんですが、「ケーキの歴史物語」にも、日本のケーキに纏わる話として妙なエピソードが紹介されてました。これも引用しておきますが、ほんと、どこでこんな話を仕入れてくるんでしょうね? ーーーーーーーーーーーーー また、現代の日本にも、クリスマスケーキの象徴性に関する興味深い例がある。日本のクリスマスケーキは軽くて傷みやすく、苺やチョコレートを使うものが多い。そのため、最近まで、25歳をすぎても結婚しない女性をケーキの賞味期限切れになぞらえ、「クリスマスケーキ」と呼んだ(時代の変化にともない、結婚適齢期の上限は31歳に引き上げられ、この無礼な言葉は日本が伝統的に12月31日に食べる「年越しそば」に変わっていった)。(ニコラ・ハンブル「ケーキの歴史物語」より) ーーーーーーーーーーーーー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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