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前、私がダンスのレッスンに行くために駅に向かってると、人通りが少ないあるマンションの前の歩道の、座るのにちょうど良い位置にある花壇を囲んでるブロックに、私と同じ住まいの、足の悪い中年男性が座ってた。
彼が私を見て“買い物行くの?”と声をかけた。 “ダンスのレッスンに行くの”と言うと、彼はちょっと感心したというか驚いた顔で、自分には別世界だ・・・みたいな感じで顔をそむけた。 なんにもしてないらしい彼は、よく町中を自転車で徘徊してるのを見かける。 私が声を交わすここの住人達2.3人は彼の悪口をいいますね。 今日、私が仕事から帰宅したらちょうど彼がドアを開けて出てきた。 私が入れ替わりに入ると、あの、株で億万長者になったと吹聴したここの理事長と言う男がいて、今出て行った彼の悪口を私に憎々しげに言った。 私は“そこまで言わなくても・・・”と言ったが、あまりのその男の剣幕に私の声はかき消されました。 私は黙ってエレベーターに乗り込みましたが、彼らにはわからないんでしょうね。 あの足の悪い彼がどんなに孤独か。 花壇の花にいたずらをされた、とか廊下にウンコを置いてた、とかの噂をしてたけど、実際にそうした行動を見たわけじゃないらしい。 でも彼に決まってる、ということらしい。 ここの住人に排除された腹いせ・・みたいなことらしい。 私から見ると、あんまりいい環境には育って来なかったんだろう・・・ 子供のまんまと言う部分がある、なんて考えるわけで。 花壇の世話をしてるおじさんの話を聞くと、どうも彼は人付き合いに問題があるみたいで、仕事も続かない、面倒見てあげても礼儀をわきまえないから関係を絶ったと言うことだ。 私にも絶対関係しちゃいけないよ、と。 私はずっと前、その彼とちょっと話したことがある。 自分には身内が誰もいない・・・・と。 足に障害もあるし、人間関係もうまくいかず・・・・私には理解できますね、彼の孤独が。 彼はエレベーターで私に会うと、口数は多くないが親しげに声をかけてくる。 外では私を見ないふりをするか、ただ黙って目を見てコックリする時が多いですけどね。 私が彼にできることはないだろうか、と考えます・・・・ その前に、他の人たちが彼の悪口を言っても、私は絶対言わない、一緒になって乗らない・・・ それだけは決心してますよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.06.17 22:23:26
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