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カテゴリ:読書
南方熊楠が亡くなった直接の原因が、外に出してあった研究中の菌類を収めた箱を大雨がきたことで急いで中に入れようとしたことからみたいです。
熊楠は日々ほぼ裸で、あるいは浴衣を着ただけの生活をしてたみたいで、突然の大雨で裸のまま雨にうたれて風邪をひいたことかららしい。 その前から目が見えなくなったり指が痛んだりとずっと書いてきたことでであろう弊害が出てきた。 今の時代、諸々の文献を知るためにはコピーをすれば済むことだ。 しかしその当時はコピー機もパソコンもない、ひたすら手書きで書き写すしかない。 世の森羅万象に好奇心が絶えない熊楠は大英博物館の閲覧室で何年も、あらゆる興味をひかれた資料を書き写した。 熊楠の記憶力はその書き写すという行為が加勢して尋常ならざる才能を発揮したらしい。 娘にはもし本を5回読むなら、書くことを3回、読むことを2回にした方が良いというようなことを言ったらしい(回数はあやふやです)、書くと言う行為は頭にインプットされやすいんですね。 私も何かちょっとしたテーマを人と話すことがあった時、ブログで書いたことがあるとそのまんま言葉が頭に浮かびますからね、書くと言う行為は脳に刻まれやすい。 そういうことで熊楠は世界で一番字を書いた男じゃないかとある熊楠研究者は言ってます。 熊楠研究者って結構いるんですよね。 私は今3冊目を読んでますが、大雑把には知ってたことも深堀されてるとこれがまた楽しめる。 熊楠の研究内容を細かく調べたり、自分が知ってることを熊楠が知らなかったということでちょっと非難したり、といろんな人が熊楠を調べ上げてるんですね。 それでもまだまだ知られずにいる熊楠がいる。 他人のプライバシーにあれこれ入る権利はないと思いますが、熊楠はそれほど魅力のある男なんですね。 熊楠はちょっと常識人から外れてる部分もあります、それは体裁をあんまり考えずまっすぐな心だからだと私は思うんですよね。 ロンドンの大学の教授を請われた時もあったが世界情勢が関係してたり、なにより熊楠がその地位に興味がなかった・・・極貧だったにもかかわらず執着しなかった。 これがその地位を手に入れるために奮闘したなんてことになってたら・・・・それはそれで面白かったでしょうが、熊楠は権威と言うものを嫌悪してた。 それに人間関係のわずらわしさを避けたということもあるでしょう、俗人には理解できない部分です。 今の御用学者やら政治家のていたらくを俗物性を見てくださいよ。 熊楠はインプットするだけじゃない、ヨーロッパで当時有名だった2科学雑誌に論文やら投稿もしてて、アウトプットもしっかりやってる。 インプットだけじゃ人間、欲求不満になるみたいですから。 私は熊楠に飽きるまで読み続ける、知り続けたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.13 22:13:20
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