乗務員にいちばん嫌がられるお客さんは２タイプいる。

１．感じ悪い人。
２．仲間だと思ってる人。

１.のタイプはご想像の通り、嫌われても構わず、怒鳴るし感じ悪いし笑わないしいやみを言うイヤな人。各フライトに１人は必ずいる。でもそういう性格だし、個人的にどうこうってわけじゃないのであまり気にしない。

今日は２.のタイプの話。こういう人の方が結構迷惑だったりする。
こういう人の特徴としては：

ー感じがいい。四六時中ニコニコしてる。悪い人じゃない。憎みにくい。
ーシートベルトサインがついている時以外はずーっとギャレーに立って乗務員と会話をしたがる。

こういうお客さんを嫌がるのはひどい、と思われるかもしれないけどいちばん困るんです、こういう方。

昨日もいました。アメリカ人のおじさんでサービスが終わり、やっと一息ついて私たちがギャレーで食事をしているところにニコニコしてやってきた。何かお飲み物でもいかがですか、と聞くと「いや、大丈夫」と言う。でも私たちに向かってニコニコしながらずっと立ってる。用はないらしいし、今しか食事をする暇ないから食事に戻った。すると彼は横に立って食べている様子をずっと見てる。（何、何？）やっぱり用があるのかなと思って顔を見るとニコニコしてるけど何も言わない。こっちもニコニコして食事に戻る。ビジネスで余ったサラダを食べてたから非常に気まずい。いつまでジロジロ見るんだろう、と思いながら沈黙が続く。ナプキンで隠してたビジネスのケーキに進みたいところだけど真横にエコノミーの彼がいるしちょっと食べにくい。いつまでここにいる訳？？と思っていたら「君たち、同じところで洋服を買うんだね」と言う。（わお～　制服の冗談！！マジで？）ウフフと笑ってみた。また沈黙。せめて食事が終われば会話に付き合っても良かったけどあんな近くで食べているところ見られるといくらなんでもひく。

中国本土のお客さんでこういう感じの人が多い。人種差別ではなく、今までの経験の話。本当に彼らはかわいらしいぐらい好奇心旺盛で、言葉はお互いに通じない。私たちが食べているものとかにとても興味を持つ。コンビニで買ってきたお弁当を食べていると具に指を差しながら仲間で話している。（って言うか食べてるところでそんなに近づかないで.....）ニコニコしている。お茶とかお湯（好んでお飲みになる）をオファーしてもいらないと言う。立って見てるだけで満足なのだそう。ちょっと英語ができる人がいた。私の*真横*に立って食事を覗き込む。「おいしい？」と聞く。（頼むよ～）

唯一私たちが座れるジャンプシートの前でフライト中立ったり本を読んだりストレッチをしたりするのも困る～。座らせてくれ～とも言えないし。

でもやっぱり飛行機という密室は誰だって快適に過ごしにくい。お客さんは特に大変。だからギャレーで話したがったりしても嫌がってちゃいけないんだよね。

もっと心を広くしなきゃ。


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