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2005/03/20
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カテゴリ:フライトの話
某アメリカー成田便で良く見かけるお客さんがいた。

当時、私はその便一筋だったから何度もお会いしたことがあった。
65歳ぐらいのアメリカ人の女性で、いつもビジネスクラスでいつも一人。

と言っても隣にいつもあるお連れ様がいた。彼女のテディーベア。

私たちから見ても、「ぬいぐるみをいつも持っている」という感覚ではなく、「くまさんといつも一緒に旅してる」感じだった。私の記憶では彼女はいつも747の1回席のビジネスクラスの6Bに座ってた。そしてテディーは6Aに座っていた。6Aがたまたま空いていたわけではない。6Aはテディー用にチケットを購入していた。テディーには必ずシートベルトを腰の低い位置で締めてあげてた。(見習わないと!)テディーの首の周りにはいろんな航空会社のたくさんのラゲージタグがぶらさがってた。旅慣れているよう。彼女もウチの会社で年間10何万マイルもご利用頂いてるVIP。お二人で世界を何周してきたのだろう。

立ち入ったことは聞けず、世間話やテディーもちゃんとベルトしてるね、ぐらいしかお話したことはないが彼女は至って普通の方だったのは覚えてる。ぬいぐるみ用に席を買うぐらいだから一見ちょっと変わってる人なのかな、と思ってしまうけれどそんな様子は伺えなかった。お客さんはみんな人それぞれストーリーがある。彼女のストーリーはなんだったんだろう。

当時毎週あの路線を飛んでいた私は今は3ヶ月に1度ぐらいしか乗らなくなった。あのテディー連れのお客さんは今も6AとBで太平洋を横断しているのだろうか。

あるテレビ番組でファミレスでバイトをしてる子の話が紹介された。常連さんのあるおじいちゃんは一人で来るのに、いつも二人分の飲み物を頼むのだそう。誰かと向かい合ってるかのようにセッティングして楽しそうに飲んでお帰りになる。変なおじいちゃんだな、と思った彼女はある日その二人分の注文の訳を聞いたら、実はおばあちゃんと良く来てたけど最近おばあちゃんが亡くなって、今も思い出の中のおばあちゃんと来るんだ、と話してくれた。

6Bのお客さんのテディーはもしかしたら誰かの思い出代わりなのかもしれない。
またお会いできたら、やっぱり聞いてみよう。

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Last updated  2006/02/02 03:08:01 PM
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