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2005/03/24
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カテゴリ:フライトの話
飛行機から降りるとき、パーサーと目が合わせられなかった。あまりにも彼に失望してたから。

最初の食事のサ-ビスでは彼は4列ぐらいのお客さんを飛ばしてた。反対側の通路から様子を見てた私はとても不安だった。1列は間違って飛ばしてしまうことは乗務員なら誰でも一度は経験はあるはず。でも4列も忘れるのはどう考えても有り得ない。絶対に訳があると思ってたらただ単純に忘れてただけだった。

彼が作る緑茶はウ-ロン茶みたいな色でお客様にお出しできない。お食事は熱くなってない。温め直し。何度も何度もギャレ-を往復するハメに。

そして到着前のサ-ビス。右通路で働いてた私は今日はツイテタた☆サ-ビスがほとんど終わって彼が担当だった側のお客さんのことがちょっと心配で左側後方に足を踏み入れた途端。苦情の嵐。「いつになったら食事がもらえる訳?」「ミ-ルク-ポンでも持ってきてよ。空港で食べるから」え?!どういうこと??だってサ-ビス終わってるじゃん?あと10分で着陸態勢じゃん?しかも一人二人じゃない。20人ぐらい。しかも日本人。慌ててギャレ-に戻り(そういえば左担当の人みんないないよな)彼を見つけ訳を聞くと「そうそう。カ-ト1コ温めるの忘れちゃったんだよ」と言う。「お客様に説明しに行ってよ、みんなカンカンなんだから」と私が頼むと「もう説明したよ」と平気で言う。彼の中ではとっくにサービスが終わってるらしい。反省の様子が全く見られない。

見るとその後つなげたカ-トは温まってて十分お出しできる状態。他の左側担当の人を見つけて「今から出すから手伝ってよ」と言ったら「パ-サ-がもう時間ないから出すなって言われた」なんて言ってる。左側担当軍はなんとギャレ-でメシ食ってる。

とうとう私は壊れた。てめぇら開き直ってんじゃねぇよ~誰のお陰で給料もらってると思ってんだよ と思いながら一人で着陸態勢まじかに20人ほどサ-ビスをした。下げることすら手伝ってくれない。

これは私がいかにたくさん働いたという自慢話ではない。愚痴の話でもない。
私の母が教えてくれたおじいちゃんの言葉を良く思い出す。
どんな仕事をするにしてもプライドを持って一生懸命やりなさい。
基本だと思う。

私は時々こんな人材がいる会社で働いてることがとても恥ずかしいと思うことがある。
経費削減でお客さんに提供できるものに限度があったりして、こんな程度のプロダクトでいいサービスができるはずがないという社員は少なくはない。

けどそれは違うと思う。サービス業は心だと思う。心のこもったサービスをすれば*必ず*お客様に伝わると信じている。今でも忘れられないフライトがある。働くはずの乗務員が乗っていた到着便がキャンセルになり、急遽いろんなフライトから2、3人ずつ乗務員が集められ、普通18人で働く飛行機を8人で飛ばすことになった。私はその中の一人だった。ビジネスクラスを5人で働くはずだがその日はたったの二人。考えられないけど満席だったしキャンセルすることだけは避けたいという会社の難しい決断だった。私と大先輩が一生懸命働いてなんとか無事にサービスを終えた。到着の際に降りていくお客様はみんな笑顔で「最高のサービスありがとう」と言ってくれた方もいた。人が足りない、不行き届きのフライトのはずだったが、一生懸命に働いてたことが伝わった。

自分で選んだ仕事は一生懸命にやろうよ。イヤなら辞める。そして生きる上でのポリシーを持ってほしい。正しいと思う事。良くないと思うこと。今日の左側担当の人がパーサーがやめろと言うからやらない、なんて、本当にかっこ悪いしそんな人は尊敬できない。

同僚の行動はコントロールできないけど、自分の行動は自分の価値観で決める。
少なくて私は最後に降りていくお客様に向かって自信を持って笑顔でお見送りできるように勤めたい。

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Last updated  2006/02/02 11:23:34 AM
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