カテゴリ:フライトの話
1週間ぶりの飛行機ネタ♪
ちょっと前はジャンボ機と言えばボーイング747が主流だったけどいつの間にトリプルセブン(777)の方が人気になった。 ○航空会社に人気の理由: もっと fuel efficient だから ○お客さんに人気の理由: 一人ずつ自分だけのテレビモニターがあり、映画はいくつかのチャンネルから好きなのを見ることができるし、ゲームもできる(航空会社による) 他にも人気の理由はあるんだろうけど、客室乗務員としてはあまりいいこと、思いつかない。 777がいっぱい飛び回りだしたとき、ボーイングの社員がお客さんとして何度か乗っていた。 サービスが終わるとギャレーに遊びに来て、乗務員と777の話をしたがる。 「僕はこの飛行機のデザインに関わったんだ」と誇らしげに言う。 かわいそうなことに、客室乗務員に必ずものすごい文句の荒しを浴びせられた。 「荷物入れが閉められない」 「酸素が薄い」 「エコノミーのギャレーの位地が悪い」 「揺れすぎ」 「ギャレーの中の棚に手が届かない」 などなど。 ボーイングさんはいつも一回り小さくなって席へと戻って行った。 ごめんなさい 実際のところ、航空会社が飛行機を注文する際に、どこまで口を挟めるのか知りたい。 家を買うときのように、配置などを自由に変えられるのか。 席の配置は自由なはずだけど、ギャレーの位地や天井の高さはきっと決まってるのだろう。 今はみんな慣れてきて、777なりの働き方みたいなものを自分たちで考えた: 「荷物入れが閉められない」 →747のふたを下げるだけのタイプと大きくちがって、上に向かって押し上げて閉める。 タダでさえ高すぎて身長170センチ以上じゃないと辛いけど、その上荷物が入って 重くなるとこれはもう普段ジムでウェイト・リフティングでもしてないと無理。 お客様の席に立たないと閉めることは不可能。 解決策として、人間の心理に頼る。搭乗前に棚を閉めておけば、お客様は閉めたものを開けて 荷物を入れると無意識に再び閉めないと、と思うから。人間って不思議 (手伝いたくないのではなく、1つ閉めるのにお客様2人に立って席から離れて頂くことになる ので本当に大変) 「エコノミーのギャレーの位地が悪い」 →サービスの時は前からスッチー1・カート1・スッチー2・カート2・ギャレーという感じで スッチー1が何かギャレーから必要になった時は本当に大変。 なんとかスッチー2に声をかけ、スッチー2とカート2が取りに行くしかない。 説明が難しいけど、747では前からも後ろからもギャレーへアクセスできる。 解決策:何を頼まれてもいいようにカートをいっぱいいっぱいに積んでおく。 従ってものすごく重い。 「揺れすぎ」 →本当によく揺れる。747はとても安定感があって、飛行中はもちろん、離陸・着陸でも ちがいが一目瞭然。 乱気流で怪我する我が社の乗務員は大抵777のエコノミーで働いている。 更に、揺れたときにはジャンプシートの位地の関係で2人はすぐに座れるけどあとの乗務員は かなり距離を歩いてジャンプシートに向かうか、あきらめて床に座るしかない。 まさにいす取りゲームとなる。敗者は床に座る。 つかまるところもないし、怖い。 解決策:搭乗&サービス中、空いている席に事前に目をつけておく必要あり。 何かあったらお客さんのとなりに座っちゃう。 「ギャレーの中の棚に手が届かない」 →これまた本当に背の高い人がデザインしたんだなとしか思えない。 完全に閉めるには背の高い乗務員を探すか、私のように1つ1つジャンプしてフックをひねる。 これかなりの運動量。 飛び跳ねてる人を見かけたら、きっとこの私。 どっちの責任なのか知らないけど、作り直してほしい。 これからはもっと客室乗務員の声を聞きながらデザインしません? いつもありがとう! 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/02/02 10:25:45 PM
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