学生の頃のバイト先に毎週２、３回来る常連さんがいた。
必ず一人でいらして、赤ワインをグラスで１杯、しかも温かいのを頼んだ。
その１杯で酔うのだが、良くお手洗いに入って大声で歌ったり叫んだりしてた。
ホールから聞こえてた。
お名前は分からないけど、「ヴァン・ルージュ男」とみんなで呼んだ。

今の仕事でもお名前よりも特徴で覚えてるお客様が数人いらっしゃる。

常連さんとまでいかないけれど、特徴があることから同僚の多くにも覚えられている。

「サイコロ男」
　→　お食事の際に必ず全てのものをサイコロ状に切ってほしいと言う。
手が使えないわけでもなさそうだけど、どうしてだろう？
理由は分からないけど、喜んでせっせとギャレーで切る。
けど同僚の中で嫌がる人もいる。
「そんなの私たちの仕事じゃない」だとか言う。
そりゃ、土下座しろって言われたら私だって断るけど、サイコロステーキぐらい、いいじゃん？

「メニュー男」
　→　ビジネスのお客さんで、乗ってすぐ「ファーストクラスのメニューを記念にほしい」と言う。
何も知らない乗務員は喜んで「どうぞ！」と差し上げる。
けどこれは彼のうまい計画の範囲内。また一人引っかかった。
別の乗務員がお食事のご注文に伺うと、なんと彼、ビジネスのメニューにあるものは体に合わないと言う。
けど「○○○なら食べれるんだよな...」なんて言う。（チェックしておいたファーストのメニューにある品）
何も知らない乗務員はあら偶然！それなら今日ファーストにあるじゃん！
良かった良かった、と乗務員も彼もハッピー☆
でもあとで他の乗務員に聞くとファーストのメニューを渡してたことを知る。
しかも他の乗務員は以前同じように聞かれた。
聞けば聞くほど、何人も同じように言われて彼にファーストのお食事を出したことがある。
常習犯。

最近お二人ともお会いしないけどどうしたんだろう...


注意
*↑次回のフライトでこのような技を試したりしないでください。（笑）*


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