フェラーリ、ニューマシン『F2004』を発表!(画像在り)
フェラーリ、ニューマシン『F2004』を発表! フェラーリ・チームは現地時間(以下現地時間)26日、チームの本拠地イタリア・マラネロにおいて2004年シーズンの新体制及びニューマシン『F2004』を発表した。フェラーリにとって50作目となるニューマシン『F2004』を発表するにあたり、スポーティング・ディレクターのジャン・トッド氏は「このニューマシンは、私たちが積み重ねてきた経験と成功によって導き出されたものだ。今朝、私たちはモンテツェモーロ社長とともに、今シーズンの目標について話し合った。その議論においては、皆とにかく勝ちたくてたまらないという気持ちで一杯であり、勝利への意志というものが感じられた。これによって、ミハエル・シューマッハという歴史上最も高く評価されるドライバーとともに、5度のコンストラクターズタイトル、4度のドライバーズタイトルを獲得したチームだということを改めて感じることができた」とコメント。 続いてテクニカル・ディレクターのロス・ブラウン氏が「これまで我々が作り出してきたマシンの中で“最高のフェラーリ”であると言えるを誇りに思う」と力強く語ると、フェラーリ・チームの5年連続のダブルタイトル獲得、ミハエル・シューマッハの通算7度目のドライバーズ・タイトル獲得を担うニューマシン『F2004』がM.シューマッハ、ルーベンス・バリチェッロ、テストドライバーのルカ・バドエル、3人のドライバーの手によりお披露目された。 ベールを脱いだ『F2004』は、昨年のチャンピオンマシン『F2003-GA』をややコンパクトにしたフォルムで、先に発表となったライバルのマクラーレン・メルセデス、BMWウィリアムズ程、斬新なデザイン変更は行なわれていない。チーフデザイナーのローリー・バーン氏は「基本的な設計哲学は昨年のF2003-GAと変わらないが、新開発の『053』エンジン、ブリヂストン・タイヤの性能を最大限に発揮すべく、空力の改善からマシンの重量配分の見直し、低重心化と、ほぼ全てのコンポーネントを一新した。基本的な変更よりも、より細かい部分での変更を多く加えた一層のステップを心がけたマシンだ」と説明した。 『F2004』で大きな変更を受けたマシン後部に搭載される新開発『053』エンジンを設計したエンジン・ディレクターのパウロ・マルティネリ氏は「エンジンにおけるコンポーネントの大部分は、ゼロから作り直し、デザインし直したものだ。このプロジェクトにおいては、2つの“鍵”となる要素がある。ひとつは、パフォーマンスと運転しやすさという面で必要なレベルを保ちつつ、700kmを超える距離の走行を支える信頼性だ。そしてもう一つは、マシンのデザインと高度に統合されたエンジンということ。つまり、マシンとエンジンとの組み合わせにおいて機能面で最大限のパフォーマンスをもたらすような関係をつくることが“鍵”となる」と説明。 R.ブラウン氏は、現代のF1において勝利の“鍵”を握ると言われるブリヂストンとのパートナーシップについて「我々が理解しなくてはいけないことは、過去数年間経験してきた激しく厳しいタイヤ戦争の状態において、どのタイヤメーカーも完全に圧倒的な強さを見せることはできないということだ。タイヤのパフォーマンスにおいては、成功する時も失敗する時もあるだろう。だからといって、その責任をブリヂストン一社だけに課そうとはしていない。私たちは一歩下がって、“ブリヂストン次第でタイヤのパフォーマンスは決まる”と言うようなことはしない。そうではなく、私たちは技術的な面でも人間的な面でも強力なパートナーシップを構築し、パートナー同士が、最もコンペティティブなタイヤを作るという責務を共有しなくてはいけない」と語った。 フェラーリ・チームはこの日の発表となった『F2004』がすでにFIA(国際自動車連盟)が定めたクラッシュテストに合格したことを明らかにすると、この週末にM.シューマッハがステアリングを握り、地元フィオラノで『F2004』をシェークダウンすることを発表。『F2004』と共に新たなシーズンに挑むM.シューマッハは「僕は準備万端だ。新たなチャレンジ、新たなシーズンに向けて、僕らのチームは万全の態勢を整えている」と力強く抱負を語っている。